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今日は立春。
今年の立春の朝はとても寒く冷たかった。
お昼前で外はまだ2度。関西では真冬の気温である。
“Winter is over. Spring has come.”
今年もこの言葉が頭をよぎったが、「とてもその気にはならないなぁ。とても”春“なんて言えそうにもないなぁ」と思うほどの寒さだった。
ふと去年の立春はどうだったかなと思いブログを遡ってみると、なんと朝9時で気温10度、
ぽかぽかと暖かくまるで春のようだったと書いていた。
今年はやはり寒いのだと思いながら「あっ、しまった。忘れていた!」と、去年のブログを見て思い出した。お雛様を飾るのを忘れていたのだった。寒すぎたので全く忘れてしまっていたのだった。

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来週やっと作品展が開催される。
去年の3月の終わりに決まってから約10ヶ月余り。
いろんなことがあったが、
やっと始まると思うとホッとしたのかここ2、3日疲れを感じるようになった。

今日は家にいようと決め、何かパラパラと読める本をと思い本棚に目をやると、
一冊の本が目に入った。
増村征夫「信州 花めぐりの旅」(岩波アクティブ新書)。
写真とエッセイによる「花の王国」信州案内。
いつ買ったのだろうか。
全く覚えていないが第1刷発行日から考えると14、5年前だろう。
野の花の絵を描く教室に通いはじめた頃、信州の花に興味を持ち買ったのだろうと思う。

「はじめに」に次のような文章がある。
《信州という響きには、澄んだ美しい自然が感じられます。日本アルプスをはじめ、八ヶ岳、
御嶽山、浅間山、戸隠山などがそびえ、麓には高原や湿原、湖沼が点在しているからでしょう。
信州のもうひとつの魅力は、標高が高いことから四季がはっきりと分かれていて、変化が劇的なことです。
たとえば、春は雪どけとともに草木の花が一斉に咲き競います。花が終わると、芽吹きが里から高山へ駆けあがっていきます。
秋は、紅葉が高山から里へ駆け下ります。里山が黄や紅に彩られるころには、高山の稜線が新雪で白く輝きはじめます。
冬はいっそう劇的です。雪や霧氷が、一夜にして、あたりを幻想の世界に変えてしまうのです。》

青春時代から通い慣れた、よく知っている信州がみごとに描写されている。
いいろいろな風景を思い出しながら信州に想いを馳せていた。

読み進めると、第1章は「春の雪・白馬村」だった。
花は、マンサク/フクジュソウ/カタクリ/オオヤマザクラ。
今春を告げる花と言われるマンサクの絵を描きはじめているが、いっこうに気が乗らずスケッチから先には進んでいない。

著者は、3月初めに白馬村に出かけマンサクの花に出会った様子を、次のように書いている。
《北アルプスに沿って走るJR大糸線に乗って北に向かい、白馬村に入ると、景色がそれまでとは違ってくる。端正な姿の白馬三山をはじめ、個性的な北アルプスの山々が目の前に迫ってくる。それは、絵の中を走っている、といった感じがする。
………………………………
長い冬の間、雪に埋まっていた山々が春の光に呼び覚まされて、活動しはじめていた。白い紙に黒の碁石をちりばめたように、すべて雪に覆われていた雑木林に丸い裸地がぽこぽこと現れている。木々が根元の雪をとかしているのだ。
分け入ると、マンサクの花が咲きはじめている。十字に結んだリボンを思わせる花びらがちぢれていて、寒さに耐えかねているように見える。頼りなげで、さわれば散りそうな風情は、周りの木々が冬姿であるからだろうか。山桜などがまだ堅い冬芽であるだけに、健気に思えた。大丈夫か、と声をかけずにはいられなかった。和名は、ほかの花に先がけて“まず咲く”が訛ったものであるとも、枝いっぱいに黄金色の花をつける様子を豊年“満作”に見立てた、とも言われている。昔から人々に親しまれてきた花であるにちがいない。》

読んでいるうちに、またマンサクの続きを描きたくなった。
ほんの少しこの文章に元気をもらったように思う。
たまには何もしないでゆっくり時間を過ごすのもいいものだなぁと思った春分の日だった。


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マンサク
(Website から拝借しました)


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マンサクの花のスケッチの一部





# by PochiPochi-2-s | 2018-02-04 23:38 | 季節 | Trackback | Comments(4)
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今日は節分。
あちこちの家では豆まきが行われ、「鬼は外、福は内」とさぞ賑やかなことだっただろう。
かつて子どもたちが小さかった頃我が家でも賑やかに豆まきをしたものだった。
幼稚園で作ってきた鬼の面をかぶり豆まきをしていた。
兄はおとなしく妹は活発に。
時は経ち、彼らは今自分の子供たちと豆まきをする父親、母親になった。
3人の子供たちが独立し家を出ていった今、シニア二人の節分はいたって静かなものである。

「今日しか行く日がないなぁ。
明日は最終日で混雑するだろうし自分らも予定があるから今日行こうか」
三ノ宮でランチを食べ、その後「ボストン美術館の至宝展」に行くことにした。
先週の土曜日に行くつもりだったのだが、雪のため出かけるのが遅れ行けなかったのだった。

久しぶりの神戸。心はウキウキしていた。
ステーキランチを食べ美術展へと急いだ。
ボストン美術館はアメリカ屈指の美術館だと言われている。
今回はそのすばらしいコレクションの中から古代エジプト美術、中国美術、日本美術、フランス絵画、アメリカ絵画、版画・写真・現代美術と幅広く紹介され、展示されていた。
またこの素晴らしいコレクションの形成に寄与したコレクターの紹介もされていた。

今日と明日の2日を残すのみとなった市立博物館での美術展。
土曜日でもありかなりの混雑を予想していたが、開催期間が長かったこともあってか、
それほどの混雑もなく気に入った絵の前でじっくりと時間をかけて見れたのは嬉しく
心楽しいものだった。

そして何よりも嬉しかったのは、クロード・モネの「ルーアン大聖堂、正面」を気の済むまで
その絵の前で鑑賞できたことだった。
長い間ずーっと見たいと思い続けていたこの絵を前にしてなかなかその場を立ち去ることはできなかった。十分見たと思い、次の絵のコーナーに行くのだがやはりもう一度見たいと思いまた引き返す。そしてしばらく気の済むまで眺める。何度か繰り返していた。
「睡蓮」の絵も一点展示されていた。その絵の前でも立ち止まりしばらく見つめていた。京都大山崎にある大山崎山荘美術館所蔵のモネの4点の「睡蓮」の絵を思い出し、また見に行きたいなぁと思いながら見つめていた。
モネの「アンティーブ、午後の効果」も心惹かれた絵だった。光の描写がなんとも言えずすばらしい。

あと心に残ったのは、徽宗(きそう)「五色鸚鵡図巻」、陳容「九龍図巻」、与謝蕪村「柳堤渡水・丘辺行楽図屏風」セザンヌ「卓上の果物と水差し」ゴッホ「郵便配達人ジョゼフ・ルーラン」「子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人」等。
中国美術の絵や書かれている文字(漢字)の美しさに心惹かれ、日本画の鹿のお尻の毛の描き方にひきこまれ、モネの光の描き方に魅せられてしまった2時間だった。
龍の目、鱗の描写、絵の勢い、鳥の描き方、静物画の果物の描き方、光がどのように反射しているか、それをどのように表現しているか、動物の毛の表現の仕方等、観ていて
興味深いものが多く飽きなかった。

美術館を出ると予想外に雨がぱらつき、今回も神戸散歩を諦め家に帰った。

節分の日に豆まきもせず、恵方巻きも作らず、のんびりと美術鑑賞をするのも悪くはないなぁと心の中で少し笑いながら電車に乗っていた。
バチがあたるかな。
でも、楽しい時間だった。


《気に入った絵》
(購入した葉書と他のものはWebsite から拝借しました)

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モネ「ルーアン大聖堂」(葉書より)

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モネ「睡蓮」

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モネ「アンティーブ、午後の効果」(葉書)

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ゴッホ

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陳容「九龍図巻」(3枚とも葉書)

龍の目の表現、鱗の表現がすごかった。
絵の勢いにも圧倒された

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徽宗「五色鸚鵡図巻」

鳥と花の構図もいいなぁと思った。





# by PochiPochi-2-s | 2018-02-03 23:36 | 絵画展 | Trackback | Comments(8)
2月如月。
いよいよ春の到来。明日は節分、明後日は立春。

清少納言の『枕草子』第1段に
《春は曙。やうやう白くなりゆく山際、すこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。》
とあるが、もうすぐ春がやってくるんだなぁと思うと心なしか春の気配を感じるように思う。

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東山魁夷『春の曙』
(Website から拝借しました)


また「春」、「曙」という言葉を聞くと思い出すのは東山魁夷の絵『春の曙』。
以前リトグラフの絵だったがこの絵を見た時に、「昭和天皇が、イギリスのエリザベス女王に贈呈するために東山魁夷画伯に依頼して描かせた絵で、今現在原画はバッキンガム宮殿に飾られている」と会場で説明されたのを覚えている。
東山魁夷画伯は「イギリスも日本も季節は春から始まる、山は 天皇家と関係の深い吉野の山、山桜は日本を代表するもの。曙は朝」と思いを巡らせてこの絵を描いた」との説明も聞いた。

そしてその時この絵を見ながら思い出したのは、イギリスの詩人・ブラウニングの詩「時は春、春は朝(あした)…」だった。
大好きな詩で、ここにもう一度書きとめておきたい。

《春の朝(あした)》
時は春、
春は朝、
朝は七時、
片岡に露みちて、
揚雲雀なのりいで、
蝸牛 枝に這い、
神、そらに知ろしめす、
なべて世はことも無し
(劇詩『ピパ、過ぎゆく』、上田敏・訳)

まだ完全な春到来とはいかず、以前あるアメリカのシンガーソングライターが言った“冬と春の間の季節“、『早春賦』に歌われている季節であるが、心から春を想い、春が早くきてほしいと願う季節でもあるように思う。

♪春は名のみぞ 風の寒さや 〜
思わず歌ってしまう時期である。




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片山先生のカレンダー・2月
ゴクラクチョウカ
(ばしょう科)

以前一度だけ描いたことがある。
オレンジ色と青紫色、深い緑色、茎の黄色がかった白色。
その色の組み合わせが魅力的で、ひと目見た途端に描きたくなったのだった。

南方の島・ハルマヘラ島で終戦を迎えた父が好きだった花。
実家の庭の片隅に植えられていた。
父が植えたという。
89歳で亡くなってからもう14年という年月が経ったが、
この花は庭でまだ生き生きと咲いている。
和歌山は暖かい気候なので、
冬期でも庭の隅で大丈夫なようだ。

鮮やかなオレンジ色の苞とと青紫色の花が印象的な南国の花である。
ストレリチアとも呼ばれている。

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(Website から拝借しました)


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JR東日本のカレンダー・2月
上野東京ライン・山手線[浜松町-新橋]

東京の写真を見るたびに
「行かなくてはなぁ」と思うのだが。
いっこうに重い腰を上げない自分をいつも思う。
以前行った時から随分時間も経ち、
訪れたい場所もたくさんあり、
何よりも会いたい人がたくさんいる。
「今年中に行ければいいなぁ」と
カレンダーの写真を見ながらいつものごとく思っている自分がいる。
「さあ、そろそろ重い腰を上げて行動してみてはどうなの」
そう言いたい自分もそこにいる。


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サーシャからのロシアのカレンダー・2月

先日送ってきてくれたプレゼントの中に入っていたカレンダー。
今年は料理のシリーズのようだ。
2月の写真の料理の名前は何というのだろうか。
あの寒い国の料理だから
きっと体が暖かくなるような料理なのだろう。
次回のメールで聞いてみよう。

赤い糸のランチョンマットが美しい。


More 追記 : 私の極楽鳥花(ストレリチア)
# by PochiPochi-2-s | 2018-02-02 16:00 | 日記 | Trackback | Comments(6)

生きている喜びを感じられるように生活したい


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