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ストレリチア(極楽鳥花)

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ストレリチア(極楽鳥花)
2015/11/07




この花を実家の庭で初めて見たのはいつの頃だっただろうか?
庭に面した奥の2間続きの和室の南側の廊下の端っこに植えられていた。
日のよく当たる場所で、父がいつもいた部屋からよく見える場所だった。
「あれ? こんな花今まであった? 何という名前なん?」
初めて見て花の名前を尋ねた時、父は答えた。
ストレリチア。極楽鳥花とも呼ばれている。
ハルマヘラ島でよく見ていた。
最近偶々この花を見つけたんで嬉しくて植えたんや」
鮮やかなオレンジ色の苞と青紫色の花が印象的な南国の花である。




今朝も起きた時から暑かった。
夜は山からの涼しい風が西側の窓から流れ込んでくるので夏布団をかぶらねばならないくらいだが、
昼間のここ2〜3日に暑さは流石の私、夫からは常々“スーパーウーマン“と呼ばれる私も疲れる。
口から出る言葉はただひとこと、「暑いなぁ」。

水遣りをしていた時ツルニンジン(ジイソブ)が枯れてしまっているのに気がついた。
そのうちに描こうと思っていたのになぁ…。
そしてシュウカイドウ。
今を盛りと咲き誇っているが、早く描かなければこちらも終わってしまうだろうなぁ。
それから庭のテーブルを見た時 あの長雨のなか健気に咲いていた風蘭も もう終わりに近づいているのに気がついた。
「ねぇ、今年もそっちの世界から見てくれた? よう咲いたでしょう?」
ふっと口をついた言葉。
無意識に父に声をかけていた。
そして思い出した。
父が好きだった花を。
ストレリチア(極楽鳥花)
今頃実家の庭でたくさんの花をつけて咲いているに違いない。
植えた主がいなくなってから今年の10月が来ると16年経ったことになる。
この花は南アフリカ原産で耐寒性が弱く、寒さの厳しいところでは冬の間は部屋の中で育てねばならないが、
和歌山は温暖な土地。冬の間でも日当たりさえ良ければ戸外で十分育つ。

ある時絵の教室の仲間が、冬の間の花のない時に、教材になるかもしれないと何本か切って持ってきてくれたことがあった。
彼女は家の中でこの花を育てているので冬場でも咲くのだと言っていた。
持ってきてくれた花を見た途端、父を思い出し、ぜひ描いてみたいと思ったのだった。


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小4の私と小3の弟と父、伊丹空港で



この花を見、この絵を見るたびに父を思い出してしまう。
父との思い出は振り返ってみると数え切れないほどある。
そんな中からいくつかの過去の記事にリンクしてみた。
思わず父がそこにいるような気がした。
今日は生きていたら105歳になったはずの父の誕生日だった。
大正4年8月4日生まれ。
父が生まれた日もこんなに暑かったのだろうか。
















Commented by miyabiflower at 2020-08-05 11:51
こんにちは。
大好きなお父様との大切な思い出・・・
大事に読ませていただきました。
胸がいっぱいになり言葉がみつかりません。
・・・・。
ストレリチア、きっとお父様もご覧になっていますね。
Commented by hanamomo60 at 2020-08-05 17:35
いいお写真ですね。
可愛い10歳のPochiPochiさんと会ったような気持ち。
お父様のまなざしが優しいですね。

ストレリチアが庭で育つとはやっぱり暖かい土地なのですね。
私は生け花の教材で来るたびに悪戦苦闘していた花です。
いっぱいあれば生けようもありますが、一本~二本のこの花をどんなふうに活けたらいいのかわかりませんでした。
この頃スイカを食べるたび、PochiPochiさんのお父様との思い出がよみがえります。
Commented by PochiPochi-2-s at 2020-08-05 23:17
☆ miyabiflowerさん

こんばんは。
読んでくださってありがとうございます。
母よりも父をよく思い出す。
何故でしょうね。

父が大好きな花でした。
花そのものを好きだというよりも、この花を眺めることで
何歩のハルマヘラ島で過ごした時間、仲間を思い出していたのではないだろうか
と今になって思います。
Commented by PochiPochi-2-s at 2020-08-05 23:29
☆ hanamomoさん

こんばんは。
ありがとうございます。
活発なお転婆でした!
父との写真は意外と少ないのですよ。
多分カメラマンはいつも父だったのではないかと思っています。
だから貴重な(?)写真です!(笑)
優しい父でした。

まあ!
momoさんはこの花を生け花にいけていたのですか?
難しかったでしょうね。
まさか生け花の教材にあるとは、考えもしなかったです。
和歌山は暖かいですよ!

そうですか。
夏休み = 畑 = 西瓜・父
毎日毎日飽きもせず、畑の井戸で冷やしたスイカを食べていました。
もう一つは出荷していたサツマイモの水洗い、木箱詰め、夕方の木箱
の釘打ちを思い出します。
私が横枠を釘でうち、底の釘を父が打つのです。
だから私、金槌で釘を打つの大好きですし、上手ですよ!
夫より上手いかも。手を出しませんが…(^^)
Commented by oshibanayoshimi at 2020-08-06 11:12
おはようございます。

父上様の思い出の花が極楽鳥花・・・植えておられたのですね。
ストレリチアをお庭に植えるなんて・・・想定外です。
お花屋さんでしか見たことのなかった花です。
お庭で育てるなんて、全く、思いもつきませんでした。
このはなを押される先生もおられますが、この花は、大きな顔にしか入りませんから、私は、敬遠しています。
一度、押して見なければなりませんね・・・

私も、父と写った写真がほとんどありません。大人しい、口数の極端に少なかった父でしたから。
それなのに、宿題は、いつも父がしてくれましたし、夏休みの図画も工作も、父が作ってくれました。
鉛筆削りも、勉強机の整理整頓もです。
小学校の教師だったのに、よくぞ、そんなことをしてくれたと、今になって思い出すと、変な父でした。
Commented by PochiPochi-2-s at 2020-08-07 08:08
☆ oshibanayoshimiさん

おはようございます。
yoshimiさんもこの花を知ってられたのですね!
まあ当然といえば当然ですが…

父は庭に植えていました。
和歌山は暖かいので冬でも大丈夫です。
西宮の大谷美術館(阪神香櫨園近く)の庭にも植えられているそうです。
絵の先生が言ってました。

たしかに。
絵の先生が描かれた白黒のストレリチアの絵が↓に。
一度みてください。
https://lmhar.exblog.jp/27834109/

まあ!先生だったのに?
yoshimiさんが可愛くてしかたがなかったのかも。
わが家ではいつも父は撮る人でした。
で、写真が少ないのかも。
Commented by ryuboku2 at 2020-08-07 09:47
エキゾチックな極楽鳥花は花屋さんで見かけるだけでしたが、LAの家の庭にたくさん咲いていて嬉しかったものです。
お父様との写真にはプロペラ機が写っていて、映画のワンシーンのように物語が溢れていますね。
大人になるまで飛行機を見た事がなかった私に比べ、本当に都会育ちのお嬢さんだったのですねー!
Commented by PochiPochi-2-s at 2020-08-07 21:50
☆ ryubokuさん

こんばんは。
まあ、LAの家の庭にたくさん咲いていたのですか!
この花はおそらく父にとっては楽しかった(?)ことも悲しかったことも辛かったことも
いろんな思い出が詰まった花なんだろうなぁと今になって思います。

いや、都会育ちではなくまるっきしの田舎育ちでした。
こうやって写真には写っているのですが、行ったという記憶が全くないのです。
神戸港で大きな客船の前でも写真を撮っているのですが、それもまったく記憶が
ないのです。

伊丹に行ったのは多分、戦争前父がここでグライダーの格好訓練をしていたのでしょう。
グライダーの操縦免許や大型自動車の免許も持っていたようです。
この時期富士五湖めぐりの旅行もしています。
富士山の須走で頂上から駆け下りるという訓練を軍隊でしていたと聞きましたから、
この旅行も懐かしい場所を訪れるから参加したのでしょう。
戦後10年余り経ち、少しホッとした頃だったのでしょう。

ほんとねぇ。プロペラ機が写っていますね。
それとこんな間近で飛行機を見ることができたのだなぁと。
ロープで区切っていますものね。(笑)
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by PochiPochi-2-s | 2020-08-04 21:25 | 思い | Comments(8)

生きている喜びを感じられるように生活したい


by PochiPochi-2-s