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新しい風が吹く

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家の近くで見た虹




久しぶりに日曜日の午後の水泳に行った。
今年に入ってから平泳ぎがずいぶん楽に泳げるようになってきていたので、
もっと上手に泳ぎたいというやる気がぼちぼち出はじめている。
今日も1時間ほど泳いだ後建物の外に出た時、かかりはじめている虹に気がついた。
遠くの山の方で地上からだんだんと空に向かって延びていっていた。
「わぁ、虹! 何かいいことがあるといいなぁ」
家の近くまできた時にも、まだ虹は消えてはいなかった。
最初に見た虹のもう片方、伸びていった先の虹だった。
助手席から虹を見ていてふっと北海道・オンネトーで見た虹を思い出していた。

家に帰り夕食の準備までまだ時間があった。
ほんの少しだけ色をつけてみようと、マンサクのスケッチを取り出した。
しばらく描いているうちに、心は先日の絵の教室の終了間際の光景を思い出していた。

カルチャーセンターの事務の人が入ってきて、
3月第1週にあった補講を欠席した人たちに受講料一回分にあたる金額の返金をはじめたのだった。
長年絵の教室に通っているが、今までに何度か先生の都合で休講になったことがあり、
それに代わる補講が同じ曜日で他の週(第1か第3)に行われていた。
しかし、たとえ補講の日に休んだとしても受講料の返却は今まで一度もされたことはなかった。
こんなことは初めてだった。

先生があらかじめ2〜3の補講の候補日をみんなに提案し、決めようとしていた時だった。
私の前の席のSさんが小声でコソコソと私に言った。
「補講日だといっても第1か第3水曜日。用事があり出席できない場合、お金を返してもらえないのだろうか。
この前は先生の都合(インフルエンザにかかった)で休講になったのであって、私たちの都合で休講になったわけではない。自分の都合で休む場合は仕方がないが、先生の都合で変更になったのだから、たとえ振り替えの補講日に休んでもお金は返却してもらいたい。受講料1回分は2000円もするのだから。返してもらえないのだろうか?」
返答に困った。
今までそんなことを言った人はいなかったから。
「先生が個人で開いている絵画教室なら返却も可能だろうけれど、カルチャーセンターが主催し、先生も雇われているから無理ではないのかなぁ。今までも何度か先生の都合で休講になりその代わりの補講があったけれど、お金の返却は一度もなかったように思う。あなたが今私に言ったようなことを今まで誰も言わなかったわ。ただ、しかたがないなぁとその一言で欠席していたと思うわ
そうSさんに答えた。
彼女は再び私に言った。今度は少し声が大きかった。
「でもね、一回に2000円も払っているんよ。私の都合で休んだわけではない。
先生の都合で休講になり、そのための補講だから。できたらお金は返して欲しい」
「先生から事務室に言ったら」
私がそう答えた時だった。
教室の入り口で先生の声が聞こえた。
「今事務の人に聞いてきたら補講日に都合が悪く出席できない人には一回分の受講料を返却してくれるそうです。欠席とわかっている人は前もって連絡してください」
どうもSさんと私のひそひそ声の会話が先生の耳に届いていたようだった。
その会話を聞いて先生はどう思ったのかはわからないが、とにかく事務室に聞いてみたのだろう。

彼女は私の世代よりは若い。しかも、少し交通の弁の悪い場所に住んでいるので毎回自動車で通っている。
教室の入っている建物は駅前の便利な場所にあるから、駐車料金だって結構支払っているはずである。
自分の都合ではなく先生の都合で変更になるのだから、欠席の場合は一回分の受講料2,000円余を返して欲しい
という気持ちはよくわかる。

先日の教室でその返却金を受け取っている人たちの様子を見ながら、
時には新しい風が吹くのもいいものだと心の中でひそかに思ったのだった。

再びマンサクにとりかかり、しばらくしてから夕食の準備をした。
夕食はフライパンで作る石焼ビビンバ。
久しぶりでおいしかった。



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Commented by weloveai at 2019-03-18 12:46
普通は、なかなか言えない事ですが、
先生も決して気を悪くされる事はなかったと思います。
お稽古のお休みは、何か得した気分になるのが不意義です。
予備日を決めてもらっても都合がつかない方も出てくるのが普通です。
受講生の都合で休むのは戻される事ではないのですから・・・・

石焼きビビンバが美味しそうです。
特におこげが美味しいですよね。



Commented by hanamomo60 at 2019-03-18 20:39
こんばんは。
言いにくいことかもしれませんが、先生の都合で休みになった場合は・・・・ということでそういう決まりにしておくのもいいと思います。
決まりごとってこんな感じでいいほうに改善していくのがいいですよね。
主婦にとって受講料の一回分の2000円は大きいですね。

ビビンバ食べたくなりました。
Commented by oshibanayoshimi at 2019-03-18 22:33
こんばんは。
私は、カルチャーセンターに入った事はありません。
カルチャーに入ると、事務的な仕事が無いので、先生側は、楽だと思います。
その代わり、休めませんし、生徒さんが減ったら、辞めさせられるし、先生も努力が必要です。
噂では、なかなか大変と聞きまをした。
カルチャーセンターでお勉強スタートする時、"一度収めた、お月謝は、返金出来ません"と書いてあると思いますが・・・、私も、最初から、決まりを作っておくのが良いと思います。

私の教室は、ダラーッとしていますので、一回ごとに授業料と教材費をいただきます。月一ですから、なるべく都合をつけて、出席してもらっています。お休みの月は、頂きません。

年代が違うと、考え方も違いますね・・・

Commented by PochiPochi-2-s at 2019-03-19 11:27
☆ weloveaiさん

目から鱗でした。
なるほどなぁ〜と。
今までは私の世代より上の方が多かったのでこのような意見を言う人はいませんでした。
絵の教室は第2・第4水曜日なので第1と第3を他の習い事に当てている人も多く、
「仕方がないわ。諦める」で終わりでした。
しかし今回の彼女は5〜6歳若く、普段あまり話さない人ですが何か言わねばならない
時はそのものズバリはっきりと言います。たぶん主婦、それも年金世代にとっての2000円
は大きい。だから返却して欲しかったのでしょう。
良いことだなぁと思いました。他の返却された人たちも嬉しそうでしたから。

これ、コウ・ケンテツさんのお姉さんのコウ静子さんのレシピです。
簡単で美味しいです!
Fさんなら十分作れますよ♪
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-03-19 11:38
☆ hanamomoさん

そうですね。
世代間の差を感じました。
今まではなんとなくそう思っていても言い出せない人がたくさんいましたが、
彼女は若いこともあり、はっきりと物を言う人です。
何か新鮮な感じがしましたよ♪
クラスにとってもいいことだと思います。

その通りで主婦にとっての2000円は大きいです。2時間喋りっぱなしの人もいますが、
これはもったいないなぁといつも思っています。返却して欲しいという彼女の気持ちは
よくわかります。

コウ・ケンテツさんのお姉さんのコウ静子さんのレシピです。
簡単でおいしいです!
忙しい時や疲れて何も作りたくないときに重宝しています。
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-03-19 12:00
☆ oshibanayoshimiさん

私たちの先生は、最初は朝日新聞に勤めていて、「声の欄」のカットを描いていた人です。
体を壊して新聞社を辞め家にいた時にカルチャーセンターから声がかかったそうです。

カルチャー主催だから年間の回数が決められていて補講でうめるのだろうなぁと思って
いましたので、受講料の返却は無理だと思っていました。
でも考えてみれば、どんなに補講の日を決めても、最初の休講の原因は『先生の都合』
ですから生徒側には何の非もないことです。彼女の主張も理が通ると思っています。
ただ、私にではなく先生に直接言うか言いにくければ事務所に言えばよかったかなと。
ひそひそ話をこっそりと聞かれたようで後味が悪かったのも確かです。
oshibana 様の教室の運営方法は生徒さんにも喜ばれると思います。

若いってこういうことだなぁと思い、年齢差を感じました。
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by PochiPochi-2-s | 2019-03-17 23:20 | 思い | Comments(6)

生きている喜びを感じられるように生活したい


by PochiPochi-2-s