人気ブログランキング | 話題のタグを見る

春色のセーター - 旧交を温める贈り物 -

春色のセーター  - 旧交を温める贈り物 -_b0344816_23010743.jpeg


インターフォンが鳴った。
お昼前、この時期になると必ず着たくなる春色のセーターを着て
久しぶりのコンサートに出かけようとしている時だった。
嬉しい贈り物が届いたのだった。


春色のセーター  - 旧交を温める贈り物 -_b0344816_23005000.jpeg
友人の炊いたイカナゴの釘煮


心のどこかで待ち望んでいた春の嬉しい贈り物、友人Sさんが炊いたイカナゴの釘煮だった。

阪神間ではこの時期、
みんなが我先にと競ってイカナゴを手に入れ、それぞれの家庭の味でイカナゴの釘煮を炊く。
そして、親戚や友人、子供達や知り合いに直接手渡したり郵送したりしてもらってもらう。
絵の教室でもイカナゴを炊く人が私を含め何人かいたので、話題の中心はやはりイカナゴの釘煮の話だった。
先日わが家もイカナゴの解禁日に手に入れ早速炊き親戚や友人、子供達に郵送したところだった。

しかし、今日届いた友人のイカナゴの釘煮は わが家のものとは少し違い、さらっと上品な味がする。
山椒が効いた京ちりめんの味である。
大阪の、どちらかというとこってりした味に慣れた私にはとっても新鮮な感じがする。
”阪神間の町の山手“ のイメージが浮かぶ。
そんなイカナゴの釘煮である。

夫は早速お礼の電話をかけ、長々と話し込んでいた。
お礼から始まってお互いの近況報告や今していること、興味のあることなど話していた。
いつになく少しはしゃいだような嬉しそうな様子で話していた。
彼女は夫の最後の職場の元同僚で、私と同じ年であるためか話もよく合うようだ。
彼女は今は退職し、長い間介護をしたお母様も亡くなられ、今は一人暮らしである。
積もる話もあったのだろう。いつになく長電話だった。
時々心のどこかで気にかかっていた彼女の今の暮らしぶりを知り、夫は少し安心したようだった。

イカナゴ炊きは『春一番の贈り物』『春の風物詩』だと言われるが、
親しい人に自分の炊いたイカナゴの釘煮を贈ることによって、
お互いの『旧交を温める』いい機会が生まれるのかもしれないなぁと思ったのだった。

午後からの木管楽器だけの室内楽のコンサートは、500席余りの小ホールでゆったりと聴けて幸せな時間だった。
演奏者の息遣いまで聞こえるような演奏会だった。





Commented by okanouegurasi at 2019-03-10 04:28
イカナゴねえ...母が関東人だったので大阪の味は知りませんがこってり、もおいしそう。
春色のセーターを着てコンサートに行くなんて
まだまだここでは先の長―い話です(涙)
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-03-10 10:56
☆ okanouegurasiさん

そうだったんですか。
今の所に引っ越して来る前(20年余り前)は大阪市の南、長居公園近くに住んでいた
ので生の玉筋魚など見たこともなく、まして釘煮なんて売られてもいなかった。
一応北摂の町と呼ばれる阪神間に住むようになってから初めてその存在を知り、
周りがイカナゴの釘煮を炊くのに熱心なので炊くようになったのですよ。
いちおう大阪中央市場のレシピをもとに少々わが家風にアレンジしています。
お砂糖にキザラを使うのがポイントかなと思っています。
おいしいですよ。ご飯がすすみます。

そちらはまだまだ寒いのですね。
昨日はもう春のような気温で、この薄手のセーターで十分でしたよ♪
木管楽器ばかりの室内楽は音色も穏やかで、聴いていて癒されました。
Commented by jarippe at 2019-03-10 20:33
実は私もイカナゴの佃煮って知らないのです
ブログなど拝見してこの季節のものなんだなーって思っています
皆さんそれぞれのお味がありそうですね
春の兆しを感じるようになると明るい色合いのものを着たくなりますね
高齢になり明るいものを見につけていたいと思っています
Commented by haru_rara at 2019-03-10 23:43
「煮る」ではなく、「炊く」ということば。とてもいいなあと思っていました。
関西にお住まいの方の言葉でしょうか。

春の気配を感じるころですが、まだまだ寒い日も多くて。
こちらは今週、毎日少し雪になる予報です。
でも、もう3月、春色の装いで出かけたくなりますね。
きれいなグリーンですね。
素敵な演奏会、よかったですね。
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-03-12 08:21
☆ jarippeさん

おはようございます。
知らなくって当然だと思いますよ。
同じ関西に住んでいても、私も今の町に来るまで全然知らなかったのですから。
10人10色じゃないけれど、それぞれの家のレシピがありそうです。

そうですね。
同じ緑色でも、秋から冬にかけて着たい緑色と春先に着たい緑色とはまた違いますね。
このセーターはもう随分長い間きていますが、若草色に近い色です。
で、気分も春! この時期よく着ています。
Commented by PochiPochi-2-s at 2019-03-12 08:32
☆ haru_raraさん

おはようございます。
あれ? そちらでは「炊く」とは言わないのですか?
ちょっと疑問に思い、辞書で調べてみました。
「炊く」は「煮る」の近畿・中国・九州北部の方言だそうです。
ちょっと賢くなりました! ありがとう。

三寒四温の季節かな。気をつけてお過ごしくださいね。
ありがとう。このグリーン、若葉色、新緑の色かな。
4〜5年前に偶然見つけ、この時期よく着ています。

演奏会、よかったですよ♪
木管楽器の音色って心にすーっと入ってきて、なぜかホッとした気持ちになりますね。
プログラムも前半はモーツァルトとベートーベンでしたので、それもまたよかったです。
名前
URL
削除用パスワード
by PochiPochi-2-s | 2019-03-09 23:36 | 季節 | Comments(6)

生きている喜びを感じられるように生活したい


by PochiPochi-2-s