人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『主婦卒業』

『主婦卒業』_b0344816_10203368.jpeg

ああ、いいお天気だ!
やっと秋の青空になったゎ。
朝から気持ちが明るくなるようないいお天気だった。

「夕食準備しんどいから明日か明後日、
鯛めし、お煮しめのような野菜の煮物、ひじきのなど作ってくれたら嬉しいわ」

先週のある日の夕方、会社帰りの娘からメールがあった。
今月初め、二人目を妊娠した、予定日が5月初め頃と連絡をもらっていた。
結婚して5年目にやっと授かった第一子、リョウちゃん。
二人目はもう無理かな、リョウちゃんは一人っ子かなと半ば諦めかけていた。
40才目前の出産になる予定だ。
つわりも終わりなんとか元気に会社通いをしているが、
旦那さんが1週間の海外出張でリョウちゃんの保育園の送り迎えなど全てを
自分一人でこなさなければならなくなり、疲れるとのこと。
彼女にしては非常に素直な"手伝ってほしいメール"だった。
「さあ、出番だわ。 でも、これじゃ何時までも"主婦卒業"にはならないなぁ〜」
ふっとそう思ったのだった。

"主婦卒業"
懐かしい言葉だった。

定年退職をした時、主人が言った。
「これからまだ3年間再任用の期間があるが、一応これで気持ちの区切りがついた。
あんたも長い間ご苦労さんやったなぁ。
仕事に忙しく、お義母(ばあ)ちゃんのこと、家庭のこと、子育てのすべてを一手に
引き受けてくれて嬉しかったし、どれだけありがたかったか。
3人の子供がそれぞれまがりなりにも自分のつきたい仕事につけ、
それなりに一生懸命働き、平凡だが仲良く暮らしていけてるのもあんたのお陰や。
続けたかった仕事を途中で辞めさせてしまって申し訳なかったが、
これからは自分のやりたいこともあるやろうし、家事その他で手伝える部分はできる
だけ手伝うからいちおう"主婦卒業"ということにしたらどうやろうか。
誰に遠慮することもない。やりたいようにすればいい」

この話を私から聞いて、友人たちは皆一様に驚き、主人の言葉に懐疑的であった。
その言葉の裏によからぬことを考えているのではないかと言う人もおり、
「主婦卒業してはどうか=あんたは役立たず」だと言う人もいた。
"チャンス到来"とばかりに主人の言葉を素直に受け止め喜んだのは、私だけだった。
当時やりたいことはまだまだたくさんあった。
あれもこれもと嬉しくていろいろと挑戦したものだった。
彼は何も言わず、私が今までしてきた家事の一部を分担してくれ、
私のすることを黙って見ていた。
しばらくは有頂天だったが、ある日ふっと気が付いた。
「こんなことしていたらあかんわ。私のやることがなくなってしまうじゃない」

今では"完全なる主婦卒業"ではないが、
家事分担も上手くいき、彼の方が上手な分野は彼に気軽に頼めるようになった。
けっこういい感じにいっている。
「"完全な"主婦卒業ではなく、"部分的"主婦卒業といきたいなぁ」
最近ではそう思うようになった。

娘から頼まれたもの、それ以外の喜びそうなものを嬉々として作り、
翌日の夕方、待ち合わせの時間に持って行ったのはいうまでもない。

主婦であることの喜びもまた良しと思うこの頃である。





今見に行きたい美術展が目白押し。
先ずは、神戸に行きたかったこともあり、昨日の土曜日(10/29)に、
神戸市立博物館で開催されている「松方コレクション」に行ってきた。

う〜ん…、正直な話、私にとっては
小磯良平記念美術館で開催されている「描かれた花々-小磯良平の植物画を中心に-」
の方に先にゆくべきだったかなと。
まあ、ロートレックのこの絵が見れただけでもよかったかなと。
会場の一番最後、出口に近いところに展示されていた川崎造船製造の船の設計図に
最もこころ魅かれたのはどうしてだろうか。


『主婦卒業』_b0344816_16504850.jpeg

* 木枯らし1号が吹いた日で神戸の街は寒かった。



Commented by pallet-sorairo at 2016-10-30 21:48
こんばんは
PochiPochiさんのご主人さまはご職業柄もあるのかもしれないけれど
こういうことをちゃんと言葉にするところが素晴らしいです。
というか、きちんとご自分の中で思っているからこその言葉なのですものね。
わが家はいつの間にか私の分野に進出(侵出?)してきたような気がします。
まっ、私ももともとあんまり「主婦」という感覚がなかったので
これ幸いなんですが(^^ゞ

小磯良平展、魅力的ですね。
HP見て見ましたが、巡回展はないようなので残念です。
Commented by jarippe at 2016-10-31 10:07
ご主人様の慈愛に満ちたお言葉
泣いちゃいますよー (´;ω;`)ウゥゥ
退職した時 義父母が亡くなった時
どれほど待っていたことでしょう この言葉
結局うやむや・・・・・
それが夫婦円満の秘訣ですよね
いいなー・・・・・・
Commented by PochiPochi-2-s at 2016-11-01 00:14
☆ pallet-sorairoさん

まあ、進出(侵出?)ですか?
"これ幸い"… いいですねぇ。
「何ぁ〜にもしてくれない」と不満タラタラの人が多いなか、最高ですね!

うちは、私には何事もきちんと言うのですが、
3人のお姉さん達にもはっきりと自分の意見を言って欲しいと…
私の不満なところです。
姉3人は本当に強い!頭が上がらないようで…

小磯良平展、明日行ってきます。
おいしいランチ付き。
また報告しますね。
Commented by PochiPochi-2-s at 2016-11-01 00:20
☆ jarippeさん

正直、うれしかったです。
でも、同じように姉3人にもはっきりと自分の意見を言ってくれたらなぁと…
3人の姉と弟一人の力関係は推して知るべしです。
あまりにも弱すぎる…
jarippeさんのところはどうですか?
お兄さんですか?お姉さんですか?

Commented by Deko at 2016-11-01 09:50 x
娘さん第2子を授かられたとの事おめでとうございます。
何よりですね。まだまだ主婦卒業ではなくこれからも出番が沢山ありそうですね。お母さんが元気一杯で娘さんも心強いですね。
小磯良平さんが描いた画は好きです。中でも女性を描いた画は素敵ですね。ご近所の歯医者に画を描きかけの途中だった小磯さんの画が飾られています。
Commented by PochiPochi-2-s at 2016-11-02 19:16
☆ Dekoさん

ありがとうございます。
一人っ子になるのかなと思っていたので、
リョウちゃんにとってもいいことだなぁと思っています。
そうねぇ、忙しくなりそうですね。

小磯良平を好きな人が多いですね。
今回も常設展の方で女性を描いた油彩画がたくさん展示されていましたよ。
この美術館は海を埋め立て作られた人工島・六甲アイランドにあります。
ちょっと不便な場所なので、来館者も少なく十分楽しめました。
神戸市立の美術館です。

名前
URL
削除用パスワード
by PochiPochi-2-s | 2016-10-30 17:26 | 思い | Comments(6)

生きている喜びを感じられるように生活したい


by PochiPochi-2-s