「お母さん、14日の土曜日、そっちにリョウと遊びにいっていい?」
今週の初め、娘から尋ねられていた。
14日は、年に一度の義姉たち全員が我が家に集合の日。
う〜ん。まぁいいや。リョウちゃんが来ればみんなも喜ぶだろうし…
「おばちゃんたちも来るけどいいかな?」
ここ何年か毎年11月の中頃、
主人の3人の姉夫婦が我が家に集まり、みんなで食事をすることになっている。
結婚以来、毎年正月元旦に、義姉達は我が家にそれぞれ家族を連れて集まり
みんなで食事をするのが慣わしだった。
“義母への元旦の挨拶”という名目で。
訪ねてくるものの方も大変だっただろうが、準備のほうがもっと大変だった。
でも「義母が喜ぶだろう」と、
その気持ちだけで若い私は年末の1週間を準備に費やした。
誰の助けもなく、一人で、子供を含め20人分の食事を作るのは大変だった。
義母が亡くなってから来年で20年。
その時以来、正月元旦の集まりもなくなったが、義姉たちは 今 みんな70〜80才に
なり、寄る年波とともに誰かれなくまた集まりたくなったようだ。
一番若い、まだ60代の私たちが準備をするのが当然だとばかりに、
ここ何年か また我が家に集まりだした。
昨夜は激しい雨だったが、朝からなんとなく雨も小降りになり、
幸いみんなが来る頃には止んでいた。
ピンポ〜ン。
「リョウちゃんでちゅよ」
10時過ぎ、誰よりも早くお母さんとやって来た。
破顔一笑。
主人の嬉しそうな顔。
11時過ぎ頃、義姉たちが来た。
今年は、思いもかけず、一番上の姉夫婦が体調悪く欠席となった。
80才過ぎともうすぐ80才の二人。
「これからは、だんだんと、こういうことが多くなっていくのだろうなぁ。
年に一度だけでも集まれる時に集まる方が良いのかもしれない」
そう思うようになった自分に少し驚いている自分がそこにいた。
大好きなしまじろうを持って「は〜い」
「リョウちゃ〜ん」
「はぁ〜い」
片手を上げて返事をする。
おばちゃんたちには、その仕草が可愛くてならないようだった。
まるで “ヒーロー”!
お昼ご飯を食べ、昼寝をするまでの時間、おばちゃんたちのマスコットだった。
ぶどう大好き!お気に入りの飛行機セットと
今年の4月、保育園に通いだしてから約7ヶ月半。
子供の成長のスピードはとてつもなく早い。
使える言葉の数は急激に増えている。
理解している言葉の数を入れると語彙数はもっと増える。
♪でんでんむしむしかたつむり、おまえのあたまはどこにある〜
回らぬ舌で歌を口ずさみ、笑いながら一人で遊んでいる。
ときにはダンスらしきものも。
リョウちゃんがやって来てくれたお陰で、
今日は本当に楽しい賑やかな時間をみんなで過ごせ、楽しかった。
義姉たちは3時前頃帰っていった。
「また来てね」
「うん、また来まちゅ」
リョウちゃんと娘は3時過ぎまで十分昼寝をし、上機嫌で帰っていった。
疲れたけれど楽しい至福の一時だった。