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『鳥と花の贈りもの』

昨日のこと。
「本棚にあった串田孫一の『星への手紙』を読み始めたけど、
なかなかおもしろいなあ。かなり前の本?」
突然、主人が言った。


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退職後、『読書』に精を出しだした主人。、
結婚以来完全退職時まで、
家で本を読んでいる彼の姿をほとんど見たことはなかった。

「あまり本を読まない人なのだ」
ずーっと、そう思ってきた。
一方、私は本を読むのが好きだった。たくさん持っている。
本棚には学生時代からの本も並んでいる。

「何かお薦めの本ある?」
退職後しばらくしてからのある日、主人に尋ねられた。
「何で?」
「家に本がいっぱいあるから、読んでみようと思って…
時間もいっぱいあるし。ポチも もういないから 散歩に行かなくてもいいし…」

一番最初に薦めた本は、宮本輝の『ドナウの旅人』
これで暫くは、宮本輝にはまっていった。
次は、春江一也の『プラハの春』(上・下)、『ベルリンの秋』(上・下)
藤本ひとみの『逆光のメディチ』、塩野七海の何冊かの本。
あとは次々と…

「男の人は、一旦こうと決めたら、何があっても続けるものなのだ」
最近、つくづくとそう思うようになった。

この一年余で、私の持っていた、私のお薦めの本をほとんど読破してしまった。
凄いものだ!

今一番のお気に入り作家は、沢木耕太郎。
彼の文のスタイルが気に入っているようだ。
村上春樹も好きらしい。

久しぶりに聞いた『串田孫一』という名前。
懐かしく思い出した。
学生時代、山に登っていたので、彼の本はよく読んだ。

『山のパンセ』『山の断想』『わたしの博物誌』『星への手紙』『虹を見た夕暮』等
何冊か本棚に並んでいる。

最近では、
『鳥と花の贈りもの』(串田孫一・文、叶内拓哉・写真、暮しの手帖社)
が気に入っている。


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【帯の説明より】
随筆家、串田孫一が
晩年に書き綴った、野鳥と花にまつわる珠玉のエッセイの数々。
深い思索の淵からあふれ出る透明感に満ちた言葉が、鳥とともに木々をめぐる
小旅行へと誘う。
四季折々の花々が彩りを添える、ダイナミックな野鳥写真はネイチャーフォトの
第一人者、叶内拓哉撮影


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「微笑する沈黙」
ハクセキレイ(青森県下田町)


61編のエッセイが収められている。
中でも、この『微笑する沈黙』が なぜか好き。

*………
私は嬉しさに、うっかり聲を出しそうになってしまったが、この鳥の、おだやかな恥じらいの横顔から香気が漂うのが嬉しく、小鳥も私も現在、此処に生きていること、そして何故か最高の歓喜に浸っていることが、共に涙になりかけるのだった。
鳥と私は、共にこのことを誰に話すのもやめようと誓い合った。

「しばらく本をじっくりと読んでないなあ…」
昨日の主人の一言で、また読書の世界に引き戻されたような気がする。

今読みたい本。
逢坂 剛 『イベリアの雷鳴』
Ken Follett 『Winter of the World』


さあ、頑張って読むぞ!



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by PochiPochi-2-s | 2015-02-17 22:30 | 読書 | Comments(0)

生きている喜びを感じられるように生活したい


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