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夏目漱石の手紙
(大山崎山荘美術館のサイトよりお借りしました)


「これがあの漱石の字なの?」
書かれている内容はともかく、この手紙にそれほど感激しなかった自分がそこにいた。
何故? 理由はわからない。
ただ、「ふ〜んそうなの?」

4月終わり頃、「大山崎山荘美術館でモネの睡蓮の絵をもう一度ゆっくりと見たいなあ」と思い美術館のホームページを開いたとき、偶然にもこの展覧会が開催されていることを知ったのだった。
今年、2017年は夏目漱石生誕150年にあたり、京都は 漱石が生涯において4回訪れ、さまざまな思い入れがあった土地であったという。そして京都での経験をもとに『虞美人草』が著わされたと説明されていた。
この連休中に行けたら行ってみたいと思っていた。

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大山崎山荘美術館の入り口は木々の新緑であふれんばかりだった。
背後にある山では フジ 桐の花が満開だった。

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(5/4・追加)


この大山崎山荘は関西の実業家加賀正太郎によって建てられた山荘で、夏目漱石は正太郎の熱心な招待に応え、建設中の山荘を訪れ滞在したという。その時 若い20代の正太郎は大胆にもこの山荘の命名を漱石に依頼し、漱石はそれに応えて14もの名前を考え提案した。そのほとんどが中国の杜甫やその他の詩人によって書かれた漢詩からの引用されたものであったが、加賀正太郎はそのどれ一つも採用せず、結局は自分で考えた"大山崎山荘"に落ち着いたというくだりは、私には おもしろく興味深いものであっが、ただそれだけのことであった。

(5/4追記 加賀正太郎は、NHK朝ドラ「マッサン」の中でマッサンの資金援助をした大阪の実業家。ニッカウイスキー設立当時出資金の70%を出した人物である)

しかし、今回来てよかったと思ったのは、この手紙や漱石の手帳などと一緒に展示されていた加賀正太郎 蘭花譜からの蘭の花の絵(版画)をかなりたくさん見ることができたからであった。
予想もしていなかったことで、とても嬉しかった。
一枚一枚丁寧に描かれ、最高の技術で印刷された蘭の花の絵。
花びらの影の入れ方、茎の描き方、繊細な線の表現、葉の塗り方、構図のとり方、
白い花びらの描き方、その色の付け方…
見ていて飽きなかった。
言葉を呑み込むほど美しい絵。
もっとじっと見ていたい衝動に駆られた。

加賀正太郎は 英国のキューガーデン(王立植物園)で初めて蘭を見て感銘を受け、帰国後に建設した大山崎山荘に温室を設けて、自ら蘭栽培に乗り出したのだった。

※「蘭花譜」とは、加賀正太郎が昭和21年(1946)に編集した蘭の画集のことで、蘭の優良種を計104枚もの植物画にまとめ、編集、刊行したものである。下絵は、日本画の池田瑞月が担当し、印刷には浮世絵の技法を受け継ぐ木版画が使われた。日本独特の植物がとして編集された「蘭花譜」は、正太郎の欄に対する熱い思い、学術記録および美術品として今に伝えられている。


《購入した絵葉書から》
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最後に建築家・安藤忠雄設計の美術館の「地中宝石箱」でモネの睡蓮をゆっくりと見た。反対側の壁にはルノアールとルオー、ドガの絵がかけられていた。

今日は最高にいい時間を過ごせ、心が満たされた。
43回目の結婚記念日だった。


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安藤忠雄設計の美術館への入口


モネの睡蓮
(ホームページより拝借しました)
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# by PochiPochi-2-s | 2017-05-03 23:05 | 趣味 | Trackback | Comments(6)
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もうすぐ端午の節句。
2、3日前にやっと五月人形・馬乗り大将を出して飾った。
「雛人形だとずいぶん早くから飾るのに、五月人形はどうしてこうも遅いのだろうか?」
と思いながら飾った。
長男が生まれ、その初節句にと今は亡き実家の両親が贈ってくれた。
もう41年も前のこと。
当時住んでいた家は 町中の小さな家で庭がなく、鯉のぼりなんておよびもなかった。
心のなかでは小さい頃の鯉のぼりを思い出してはいたが。
毎年5月になると大きな鯉のぼりを出してきて、
いちばん大きな真鯉の中を弟と二人ではしゃぎながら出たり入ったりして遊んだものだった。
♪屋根より高い鯉のぼり、大きな真鯉はお父さん〜
大きな声で歌いながら、庭のポールに掲げてもらうのが楽しみだった。

今日5月2日。
朝から晴れ渡り、心地よい風がデッキの上を流れていた。
そんな気持ちのよい午後、エイちゃんが無事退院できた。
2月14日に未熟児で生まれ、今日までに12週が経っていた。
今のところ、どこも心配するところはなく、無事に健康に成長している。
こんな嬉しいことはない。
感謝あるのみ。
今日は家族だけで過ごしたいだろうと思い、一緒に病院に行くことは遠慮したのだったが、
嬉しいことに夕方写真を送ってきてくれた。


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(5/3 追記・ずいぶん迷ったがやはり載せておこうと思った)



娘の小さい頃の顔に似ているかなぁ。
落ち着いたら ゆっくりと "ご対面"といきたいなぁ。
どのような子供に成長するのだろうか?
彼らの未来は明るいだろうか?
楽しみがまたひとつ増え、健康で元気に過ごさなければとあらためて心に誓った。
ハル、アサヒ、リョウちゃん、エイちゃん。
この子たちのためにも、これから先もずっと平和な日本であり続けてほしいと願う。



こんな嬉しい日の庭にはモッコウバラが満開。
二階の窓から眺めると、
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一階の庭に面した西側の部屋の周りをぐるりととり囲んでいる。
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2階西側の部屋の窓からは
もうすでに青々としてきた欅の若葉が見える。
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# by PochiPochi-2-s | 2017-05-02 23:02 | 日記 | Trackback | Comments(6)

風薫る5月スタート

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リビングから



午前中 一段落つきソファーにもたれ ふっとデッキに目をやると、
"緑色"が目に飛び込んできた。
「ああ 、5月!」
そう思った途端、この家に越してきたばかりの頃 当時の友人が言った言葉を思い出した。
「わあ! まるで森の中にいるみたい。この緑が なんとも気持ちいいわぁ」
彼女の住んでいたマンションは窓を開けても見えるのは、隣の家の屋根ばかり。
思いあまってリビングに大きな鉢植えの木を置き、まるでジャングルの中にいるような雰囲気にしていた。
この時期のこのあふれるような緑。
本当に気持ちがいい。
さあ、気持ちを奮い立たせよう!


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5月の誕生花・庭のスズラン
私の生まれ月


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朝、最後のチューリップを飾った
思い出のドレスデン


* * *



《5月のカレンダーより》
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リビングのカレンダー(5・6月)
🇨🇭グリンデルワルト
小田切 諭


遠い昔の思い出の場所、グリンデルワルト駅
ここには懐かしい思い出がたくさん詰まっている。
去年の9月、
1982年夏に宿泊したホテル・ベラリーがTV放送され
34年後のベラリーの様子が偶然にもわかった。
ホテル、当時の経営者の娘さん夫婦その子供、客層等々、
その変わりように驚きで
TV画面を食いいいるように見たものだった。
今でも昨日のことのように思い出す、懐かしい思い出にあふれた場所。



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残雪の五竜岳〈北アルプス唐松岳より〉
内川 芳郎

日本山岳写真協会のカレンダー
日本の名山
5月

山好きな私のために
昨年末、Nickさんがわざわざ送ってきてくださった。

山とスキーに明け暮れた青春時代を思い出す。



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JR東のカレンダー
5月
フルーティアふくしま 磐越西線 [広田〜会津若松]

一度は訪ねたい会津若松。
まだ見ぬ地に思いを馳せて。



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片山先生のカレンダー
5月
ナガミヒナゲシ(けし科)

こんな花の置き方もあるんだ。
いつも思う、白と黒の比率。
じっくりと見ると、
ひとつひとつの花が楽しそうに歌っているように感じる




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ミッシェル・ドワクロワのカレンダー
5月
Rue des Roses

バラ通りって何処にあるにだろうか?
もう一度、
地図を片手に パリの中を歩き回ってみたい。

パリの地図を片手に、電子辞書をもう片手に、
「ジャッカルの日」(フレデリック・フォーサイス著)を読み通した日が懐かしい。



# by PochiPochi-2-s | 2017-05-01 20:12 | 日記 | Trackback | Comments(2)
今日は4月30日。今日1日で4月も終わり。
考えてみれば2月14日のエイちゃん誕生以来落ち着いて日を過ごすことはなかったような気がする。予定をこなす中でも、心のどこかでいつもエイちゃんのことが気にかかっていたのだろう。いつの間にかひな祭りが終わり、いつの間にか桜が咲き、いつの間にか桜が散ってしまった。そんな感じである。今日の退院予定も、お兄ちゃんのリョウちゃんが風邪気味ということで2、3日延期となってしまった。まあなるようにしかならず、万全の体制で迎えたほうがいいだろうとは思うが、なんとなく疲れがたまってきた最近である。

さてそんな中、昨日は午後から 今月の予定の一つ、レミ・ジュニエ ピアノ・リサイタルに行ってきた。


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午後2時ジャストに演奏が始まった。
プログラム1番は、ヘンデル『クラヴィーア組曲』。
最初のタッチで彼の弾く音にひきこまれてしまった。
「えっ、これがピアノの音?」
そう思うほど柔らかく、繊細で美しい。まるでハープシコードから流れるような雰囲気の音だった。この中の第4曲サラバンドは映画音楽にも使われ有名である。

それからの1時間半余りの間、この初めて聴く、フランスの若手演奏家、レミ・ジュニエの弾く音に魅了されてしまった。
一週間前の演奏会は最悪だったが、今日は心から楽しめる演奏会。
ピアノの音が好き、ピアノ単独の演奏会、しかも演奏される曲はほとんど知っていて馴染みのある曲ということが、私をリラックスさせ、楽しませてくれたのだろう。

会場は兵庫県立芸術文化センター神戸学院小ホール
この演奏会場は、8角形の形で舞台を客席が取り囲む、アリーナ形式という独特な形式のホール。417席。演奏家の息づかいまで聞こえると言われているが、逆に演奏家にとっては聴衆の息づかい、どれだけ自分に注目して演奏を聴いてくれているかという聴衆の気持ちや客席の雰囲気まで手に取るようにわかるのではないかと思うような会場である。以前一度ここで古楽器による室内楽演奏を聴いたことがあるが、心地のよいホールである。演奏家の気持ちと聴衆の気持ちが一致したとき、素晴らしい演奏会になるのだろうと思う。

プログラム最後の曲ベートーベンの『月光』には 特に 心を掴まれてしまったような気がした。
プログラムの解説によると、「月光」のサブタイトルはベートーベン自身が付けたものではなく、ドイツの詩人レルシュタープが1832年に、この曲の第1楽章を「スイスのルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう」と表現したところに始まるらしい。
ルツェルン湖を思い出しながら聴いたのはいうまでもない。
イメージとは ある意味 恐ろしいものだと思った。

日頃の忙しさを忘れ、好きな音楽を聴ける時間。
こんな時合わせな時間をこれからも持ち続けたいと思った日だった。






《プロフィール》
パリ国立音楽院で学ぶ。エコール・ノルマル音楽院へ進んだ後、ボンの国際ベートーヴェン・ピアノ・コンクールで史上最年少入賞、2013年のエリザベート王妃国際コンクール第2位になる。2015年、ニューヨークのヤング・コンサート・アーティスト国際オーディションで優勝。2015年、デビュー・アルバムとしてオール・バッハにCDを発売。絶賛され、ディアパゾン・ドールを受賞、その年の優れたCDに贈られるディアパゾン・ドール・オブ・ザ・イヤー賞にも輝いた。

【プログラム】
ヘンデル : クラヴィーア組曲 HWV437
J.S.バッハ : パルティータ 第4番 BWV82ディアパゾン・ドールを受賞
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第2番
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第14番 「月光」

〈アンコール曲」
ショパン:マズルカ op.17-4
クライスラー/ラフマニノフ編曲:愛の悲しみ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第9番 op.14-1 より 第2楽章







# by PochiPochi-2-s | 2017-04-30 13:20 | 音楽 | Trackback(1) | Comments(2)
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裏山の名残りの桜



「お母さん、金曜日(28日)、朝からリョウを預かってほしいねん」
2、3日前、娘から頼まれていた。
朝から夜の8時過ぎまで預かることとなっていた。

「おばあちゃん、リョウちゃんきたよ。
カンカンカンカンの踏切閉まるの待ったけど、阪急電車が通れへんかった。
ざんねんやったわ」

朝10時前、迎えに行ったおじいちゃんの自動車でやってきた。
小さい子供のエネルギーと興味は凄い。
次から次へやりたいこと、遊びたいことを見つける。
今日は庭の水遣りもした。
好奇心旺盛だ。
いっときもじっとしていない。

言葉も豊富で、自分の言いたいことを的確に表現する。
ロッキングチェアに後向きに座り揺すってもらって、
「ANAで〜す。飛び立ちます。シートベルトしました。ガッチャン。
テイク オフ!ビューん」
今度は前向きに座りなおし、
「北海道に着きました。着陸しま〜す。ヒュ〜、ドスン。
シートベルトはずします。カチャッ」

おもしろそうな言葉だとすぐに真似をし、何回も使ってみる。
"このズボン、ややこしいズボンやなぁ"の"ややこしい(難しくて、めんどうくさい)"に反応。何度も使ってみる。
「3歳児ってこんなんだったかなぁ?」
3人の子どもを育てたが、その記憶は遥かな昔のできごと。
忘却の彼方に消え去っている。

お昼ご飯のサンドイッチを食べてから、今度は伊丹空港の見える公園に出かけた。
飛行機の離発着が間近に見え、頭上に離陸したばかりの飛行機が見える。
甲山上空で旋回し方向転換するのも見える。
飛行機オタクの大人や子供達の穴場の小高い丘の上の公園。
風がここちよく通り抜けていく。
「そうだ、この風車くるくるまわるかなぁ」
ひとしきり飛行機を見たあと言った。
思いつくとすぐに試してみたいらしく、持ってきた風車を持ってはしりまわる。
こっちはどうだ? あっちはどうだ?
走る走る走る…
目が回るくらいくるくると走り回る。
実に エネルギッシュ!



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ほんとうに休むことなく動き続ける、
最後におもしろい滑り台を見つけた。
滑る前に、ぺんぺん草を滑らせた。
「あれっ? 滑らない」
次に枯葉のひとかたまりを滑らせた。
「わ〜いッ、滑った!」
それからは何回滑っただろう。
疲れを知らないように動き回る。



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夜8時過ぎ、大好きな"ばら寿司"をお腹いっぱい食べ、お風呂にはいり、
お母さんの待つマンションに送っていった。
自動車が動き出した途端に眠り始め、マンションについた頃にはもう夜中の夢。
興奮してお昼寝をしなかったためかぐっすり眠っていた。

公園ではタンポポやぺんぺん草、アカツメグサやシロツメグサが咲き、
空には飛行機が飛んでいた。

リョウちゃんのエネルギッシュな動きは、
日頃静かな生活を送る私たちにとってはまるで小さな"台風"のようだった。
楽しくも疲れる一日だった。



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# by PochiPochi-2-s | 2017-04-28 23:16 | 日記 | Trackback | Comments(4)

生きている喜びを感じられるように生活したい


by PochiPochi-2-s