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柿をむきながら - 11月最後の日 -

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ピ〜ンポ〜ン。
一昨日の夕方夕食の準備をしていた時にインターホーンが鳴った。
主人が玄関まで出てみると、近所に住む中国人のCさんだった。
「こんばんは。去年のように今年も干し柿作りますか?
今日は少し暇だったので庭の柿を切ってみました。
私たちは干し柿を作れないのでよかったら作ってください」
そう言って、Cさんは玄関先に枝から切ったばかりの柿の入った大きな紙袋を置いていった。
数えて見ると83個もあった。

昨日は時間がなかったが、今日は朝から頂いた80個余りの柿をむき、干し柿の準備をした。
予想はしていたが、大きな柿を80個余りをいっきに剥くのはやはりかなりの時間がかかり、
午前中はこの仕事にかかりっきりになってしまったのだった。
しかし、柿の皮を剥く作業は嫌でもなく、むしろ楽しかった。
手や包丁につく柿渋を拭きながら黙々と柿の皮をむき続けるその時間が好きだとわかった。
柿の皮を剥きながら、いろんなことが次から次へと浮かんでは消え、消えては浮かんでいった。

昨日夕方ほんの少し時間があったので、ちょっと見に行ったリョウちゃんとエイちゃんの顔。
つい一週間ばかり前に会ったというのにまた見たくなった。
喜びそうなおかず、果物、好きなおもちゃ(恐竜のジオラマ)を持って会いにいく。
二人の嬉しそうな笑顔を見ると、なんとなくほっとし和やかな気持ちになる。
大好きな“おじいちゃんの緑の車”に乗り、マンションのある一角を2、3回ぐるりと回る。
途中の消防署の前で少し休憩。その時のはち切れんばかりの嬉しそうなリョウちゃんの顔。
「なんと平和な!」そう思う一瞬(とき)。

先月久しぶりに会ったハルとアサヒの笑顔。
中学入学以来、クラブ活動(サッカー)で急に忙しくなり、なかなか遊びに来れなくなったハルちゃん。急に彼の顔が見たくなり、夕方家族みんながいる頃に、ハルとアサヒ、二人の大好きな「濃いめのカルピスウォーター」一箱とチーズケーキを持って会いに行った。1時間足らずの夕方のドライブは景色も美しく快適で、何よりも久しぶりに見る彼らの笑顔が嬉しかった。



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先週の水曜日以来、頭の中にあるサルトリイバラのデッサン。
なかなか気に入ったデッサンにならない。
何となく気持ちがしっくりしない。
気に入らないと思いながら描き続けるのは気分が乗らない。
それだけは避けたいと、毎日少しづつ、時間があれば気にいるまで描きなおしている。
「しゃあないなぁ(しかたがないなぁ)。何が好きでこんなことしてるのやろう」
そう思いながら描いては消し、消しては描いている。
昨日やっとなんとか少し気に入ったものになってきた。


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「急いで急いで」と少しでも時間があれば編んでいるネックウォーマー。
完成までまであと10cmほど。
もう一日あればきっと編み上がるだろう。
クリスマスまで3週間あまり。これでやっと間に合うだろう。
ほっとひと安心。
このネックウォーマーをして愛馬に乗っているアンジーを想像するだけでも楽しくなる。

「久しぶりにあなたの声が聞きたいんやわ」と言って電話をかけてきてくれた中学時代の友人のことも思い出していた。
今年の五月、ご主人を癌で亡くした彼女。
健康がいかに大切であるかと電話の向こうで一生懸命に話してくれた。
ご主人が亡くなり今年は年賀状を出せないから、近いうちに私に方から手紙を書いてみよう。
「来年になったらゆっくり会って話そうね」という約束をきっと実現しようとあらためて心に思ったのだった。

そのほかにもいろんなことが心に浮かんだ。
来年の作品展のこと。私もよく知っている主人の学生時代の仲間の病気のこと。
最近連絡が途絶えている中学校時代の恩師のこと。
また、行きたいと思っている神戸市立博物館で開催されているボストン美術館至宝展のことも思っていた。


柿の皮をむきながら、ずいぶんたくさんのことが心に浮かんでは消えていった。
そして思った。
「幸せって、こんなことだろうか」
何も特別なことはなく、ごく普通に、自然に、平和に、日常生活を送れること。
日常生活を楽しめること。
それが幸せの原点なのかもしれないと。

そんなことを考えた11月最後の日だった。
桜の落ち葉の色に惹かれた。


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Commented by asitano_kaze at 2017-11-30 23:48
サルトリイバラ、いかにも野性的なこのバラの実、野鳥の貴重な食料です。
枝のくねくね、そしてあちこちにちらばった赤の宝石。
これを描くのは一筋縄ではいかないでしょうね。
色がすこしずつ重ねられて命が蘇ってくるようです。
Commented by weloveai at 2017-12-01 06:36
2年前までは300gの大きな渋柿を300個頂いて干し柿にしてましたが、届けてくださる人が高齢のため渋柿を手放されて届かなくなりました。
大きさ、色がそれはそれは見事で吊るした竿が重さでしなるほどでした。
剥く時に白い手袋をはめてピューラー剥くと綺麗で楽です。熱湯にくぐらせて干すとカビが防げます。
お孫さんが近くでいいいですね、
少し顔を見るだけでも、うれしく安心されるでしょう。
好物のお土産を持って来てくれるお婆ちゃん、お爺ちゃんにお孫さん達の大喜びの様子が目に浮かびます。
Commented by jarippe at 2017-12-01 09:23
柿の朱い色 なぜでしょうね
郷愁があり 其れとともにいろんなことが思い浮かんできますね
柿の実の熟すのを待っていた時代がありました
柿にまつわるエトセトラ・・・・・
陽だまりに家族の幸せを祈りながら柿を剥くって本当に平和の情景ですね
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-12-01 10:51
☆ asitano_kazeさん

おはようございます♪

まだ途中のサルトリイバラです。
最近は、何故かよくわからないのですが、すぐに色を塗れなくなりました。
時間をかけてゆっくりと描きなおすことが多くなっています…
完成したらまた見てくださいね。

Commented by PochiPochi-2-s at 2017-12-01 11:03
☆ weloveaiさん

おはようございます♪

まあ 300個もですか?
さぞかし大変だっただろうなぁと。
柿でもりんごでも皮を剥くのは楽しですね。
そっかー!手袋とピーラー!さすがゆすらうめさんですね。
手袋はじゃまくさいのでやめましたが、ピーラーは思いつきませんでした。

何だろう、自分の子どもに対するのとは全く違うものを感じますね。
やはり責任がないからかもしれないと。
無条件に可愛いです!
足して2で割りたいですね。
時々は近くで、時々が遠い海外でと…(笑笑)
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-12-01 11:08
☆ jarippeさん

おはようございます♪
京都で紅葉を堪能し、いい時間を過ごされましたね。
永観堂にスムースに入れたとは、少々驚きましたが。
最近は観光客の数を制限しているのかしら???

柿にまつわる思い出をたくさん持ってられるようですから、
その思い出をぜひ聞かせてくださいね。


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by PochiPochi-2-s | 2017-11-30 23:18 | 思い | Comments(6)

生きている喜びを感じられるように生活したい


by PochiPochi-2-s