午前中いつもの家事が終わりテーブルの椅子に座った。
ふと外に目をやると、「まあ、いつのまに!」と驚いた。
つい先日まで まだまだ緑色だった風知草の葉がきれいな黄色に変わっていた。
この家にきたとき、雑誌で見た風知草の写真があまりにもきれいだったのでほしくなり、
あちこちの園芸店を探してまわりやっと手に入れた。
そのとき以来もう20年余、枯れもせず、春先には新緑の若芽を出し、真夏には青々と繁り、
晩秋にみごとな黄色に変わる。風に揺れる様は美しくいつも見とれてしまう。
大好きな植物である。
庭に出てみると、昨日今日と気温は低く、寒かった。
庭の隅、欅の側に植えたもみじが真っ赤に紅葉していた。
このもみじも20年余経つ。
大阪府南部にある、西行法師終焉の地・弘川寺を訪ねた時、
足元に生えていた小さな小さな若芽をもらってきて育てたもみじ。
大きくなるのかしらと長い間思っていたが、いつのまにかずいぶん大きく育った。
ここ2、3日の寒さが影響してか、今日はずいぶんきれいな赤い色に変わっていた。
小さな庭だがぐるっと回ってみると、寒さに震えながらまだ頑張って咲いているメドウセージ、葉が紅葉し始めたトキワイカリ草、やはり葉が赤く変わりはじめたヒマラヤユキノシタ、タカサゴユリの鞘、色づき始めたビナンカズラの赤い実、やっと咲いたウメバチソウなどが目についた。
いつのまにか庭は晩秋から初冬の様子に変わりはじめていた。
その時郵便屋さんがやってきた。
「はい、小包です」
まあ、今年も早々と!
アンジーからのクリスマスプレゼントがもう届いたのだった。
呑気な彼女もよほど応えたのだろう。
思わずふふと笑ってしまった。
お礼のメールだけ送り、プレゼントはクリスマス当日までそのまま置いておこうと思った。
アンジーからのプレゼントフクシアの花の切手
メドウセージ
トキワイカリソウ
ヒマラヤユキノシタ
タカサゴユリ
ビナンカズラ
ウメバチソウ