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『心の傘』

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描き始めたマムシグサ



昨夜から降り続いた雨が午後も降り続き、夕方になってやっとやみ、
そのあとにはきれいな空が広がり、時々は日も差し始めた。
夕日に照らされた裏山の紅葉は ほんの少しだが きれいになってきた。
朝と夕方に2度外出しなければならず、その合間にと思い、気になっていたマムシグサの下書きをもう一度気にいるまで描きなおし、ほんの少しだけ薄く色をつけてみた。
雨の日にひとり、ピアノ演奏のCDを聴きながら絵を描く。
最近の私の一番好きな時間かもしれない。

CDから流れる心地よいピアノの音に、昨日読んだ梅原純子さんの『人生の雨降りに』(婦人之友・「心の深呼吸」)という短いエッセイを思い出していた。

文章は、最近見つけた楽しいビニール傘との出会い、待望の雨の日にその傘をひろげた時の楽しさについて書かれ、大人だろうが、子供だろうが、もっと生活を楽しくすることを大事にしてもいいのではないかしらと続き、最後に次にような文集で締めくくられていた。

「人生には雨降りの日がある。その雨の日を明るくする、ちょっとした何かをみつけたい。落ちこみそうな心を支え、明るく照らし、ちょっと後押ししてくれるのは大げさなものでなくていい。友だちと話すことだったり、花を飾ることだったり、自然と触れ合うことだったり、料理をすることだったり、詩や文章をつづることだったり、ひたすら歩くことだったり。
晴れた日に機嫌よく過ごすのは難しいことではない。でも人生の雨降りを明るくしてくれる、心の傘をみつけるのは難しい。ひとつ年を重ねるたびに、ひとつ新しくみつけませんか。」
〈婦人之友「心の深呼吸(83)」より抜粋・梅原 純子・文〉


『人生の雨降り』『心の傘』
なるほどなぁ。
自分を振り返ってみても、その時の体調や人間関係などで心が落ちこみそうになることは多い。
そんな時いったいどうしているだろうかと思い出してみた。
つい最近の出来事で、落ち込むまではいかなかったが無性に腹の立つことがあった。
“人生の雨降りの日”だったかもしれない。
思い出すごとに腹がたち、思いっきり主人に自分の思いや不満をぶちまけていた。
私の個人的な人間関係のことで彼には全く関わりのないことなのに、
妻の不満をことあるごとに聞かなくてはならなかった彼も辛かっただろう。
でも私には彼の気持ちを考えるゆとりもなく、その時間が必要だった。
自分の中で一応気持ちの整理がつき、落ち着くまで言い尽くさなければ解消できなかった。
それほど腹立たしいことだった。
こんなことはほんとうに珍しくめったにないことだが、
この時ばかりは自分の好意でしたことが裏切られた思いだったので辛かったのだった。
私にとっては一番ありがたい『心の傘』かもしれない。

友人ととりとめもなくお喋りをすること、庭に出て草花を見たり手入れをしたりする
こと、好きな音楽を聴くこと、ケーキを焼くこと、美術館に行くこと、海を眺めること、ハイキング、神戸に街を歩き回ること、時には旅行も。
そして、何よりもエイちゃんの無邪気な笑顔。リョウちゃんのおもしろい言葉。
ハルとアサヒの成長。
あらためて考えてみると、私には、『人生の雨降りを明るくしてくれる、心の傘』は
意外と多いかもしれない。

ふっと嬉しくなった。

再びピアノ曲を聴きながらマムシグサの色を塗りはじめた。



Commented by hanamomo08 at 2017-11-15 23:02
こんばんは。
とても素敵なお話をありがとうございました。
誰でもありますよね、人生の雨降り。

私の心の傘、 PochiPochiさんと似ているな~と思いました。
そのほかに私はとりあえず家の中をきれいにお掃除する事も入るかな。
そういう時夫に思いを伝え、聴いてもらいます。
あっちはごちゃごちゃした事嫌でしょうけど。
小さな楽しみをいくつか持っているってしあわせな事ですね。
庭に咲く花を家に飾ったりすることでいつしか少しずつ怒りも収まるときがあります。もちろんしばらく嫌な思いが続く事もありますが。
明日は母のいないわたしの休日、何をしようか考えながら眠る事にします。
Commented by haru_rara at 2017-11-16 04:36
「人生の雨降り」、ありますねえ。雨降りの続く時期もあるし、そんなときに自分で自分に「傘」をさしかけられるのはいいですね。
草取りをしているうちに落ち着いてくることもあれば、買物ついでに立ち読みした本の中に気持を慰める言葉を見つけたり、何もする気の起こらないときは、いつか行きたい遠出の計画を立てたり。
「心の傘」はいくつも持っているといいのでしょうね。
それに私もやっぱり、トーチャンが必需品です(笑)
腹の虫がおさまらない、という時はいつも彼の出番。感謝しています。

『婦人之友』、昔は毎月とっていて、長年の愛読者の母と電話で共通の話をするのも楽しみでしたが、今は『明日の友』にかわりました。
最近は、読むことも億劫になった母のかわりに読んで伝えています。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-11-16 16:39
☆ hanamomoさん

こんにちは。
そうですか。似ていますか?
”家の中をきれいにお掃除する“
これもいいかもしれないなぁと、momoさんの言葉で思いましたし、
やはりご主人に聞いてもらわれるのかとも思いました。
一番安心して話せる人でかつ女性とは全く異なる男性の視点から
考え意見を言ってくれるので画、私も良く主人相手に話しますね。
本当に。
小さな楽しみを持っていると、たとえ気分がすぐれなくとも
何か楽しい思いができるので、なんだかほっとするのです。

お母様のいないmomoさんの休日。
十分リフレッシュされましたか?
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-11-16 16:45
☆ haru_raraさん

こんにちは。
多分そうでしょうね。
できたらいくつも持っていたい。
そう思っています。
ほんの些細なことでも気分が変わりますから。

本屋さんでの本の立ち読み。
これ、書き忘れていました。一番好きなことかもしれないのにね(笑)
まあ、haruさんにはトーチャンが必需品ですか!
一番大切な心の傘ですね。
大事にしなくっちゃ!
いつまでも仲良くね。


Commented by Deko at 2017-11-18 10:46 x
人生の雨降り 心の傘 最近ではそういう出来事に遭う事もなく日々すぎています。これは老いている証拠ですね。あまり喜怒哀楽が無くなりました。
気が重い時などは庭に出て無心に草むしりや手入れをしていると何だ些細なことだったのだと思い直します。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-11-19 10:38
☆ Dekoさん

たぶんDekoさんにとっては「庭の手入れ」が「心の傘」かもしれない。
私も喜怒哀楽が少なくなっていましたが、この間に腹立ちは本当に
久しぶりでした。いまでもまだ少し腹が立っています。
珍しいことで滅多にないことなのですが…

Dekoさんは思いなおせるだけ心の幅が広くゆとりがあるのだなぁ
と羨ましくなりました。

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by PochiPochi-2-s | 2017-11-14 23:25 | 思い | Comments(6)

生きている喜びを感じられるように生活したい


by PochiPochi-2-s