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時間がかかる

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南天
(2017年1月)


朝、水泳教室にいくまでの間、今まで描いた何枚かの絵を出してきて眺めていた。
来年2月の作品展に出す絵6枚(予備2枚を含む)を12月の初めまでに決め、
提出しなければならない。
いざ選ぶとなると、つい迷ってしまう。
「あっ、その南天の絵、年賀状に使ったらどう?」
背後から声がかかった。
「年賀状に? ああもうそんな時期か。
今年の年賀状はカラスウリとスズメウリの絵やったなぁ。
来年はこの南天がいいかもしれない」
そう思いながらプールへ急いだ。

「嬉しいわ!」
伏し浮きから始まる一連の基礎練習を終わり、クロールを泳いだときだった。
すぐ前の人に遅れずについて泳げたのだった。
習い始めて、そして一段階上のこのクラスに入れられて始めてのことだった。
いつもなら、私でグーンと遅れ、背泳で引き返す時さらに遅れる。
しかし今日、初めて引き離されずに前の人について泳ぐことができた。
しかもそれほど苦しくはなかった。
ここ何回かの日曜日の自主練習(?)のいい結果なのだろうか?
「やっと水泳が楽しくなってきた。そう思えるって嬉しいなぁ」
帰りの自動車の中でいつの間にか心は弾んでいた。
全く泳げず習い始めてから3年という時間が経っていた。

ふり返ってみると、絵もそうだった。
習い始めの頃、全く描けなくて絵の教室に通うのが嫌な時が多かった。
午前中の仲間との英語のサークルのあと、絵の教室に電車で通うのが億劫だった。
誰に勧められたわけでもなく、習いたいと自分で思い、通い出したのだが、
思うようには描けずに嫌になり始めていた。

そんな時、同じサークルの、ひとまわり年上だが仲のよかった友人Hさんが、
私に諭すようによく言ってくれた。
「習い事というのは、毎回休まずにきちんと行って習ってこそ習い事なのよ。
私は雲雀(ヶ丘)までだから、川西は一つ手前の駅。一緒に行きましょう。
休んではダメよ」

今から思うと、彼女がいたからこそ欠席せずに通い続けることができたのだろう。
(彼女とはのちに、ハンブルグとブレーメンを一緒に旅行した。)
そのうちにだんだんとデッサンができるようになり、絵の具も使えるようになっていった。
そしてほんの少しだけ“もうちょっと上手になりたい”という欲がでてきたのだった。
習い始めてからかなりの時間が経っていた。

自動車の運転も同じ。好きになるまでかなりの時間が経っている。
ケーキを焼くのも同じ。
私はどうもこのような性格なのかもしれない。

“好きこそ物の上手なれ”と言われるが、
その前の段階、何事も好きになるまでかなりの時間がかかるようだ。




Commented by jarippe at 2017-11-07 09:45
継続は力なり って言葉が浮かんできました
継続するのもその能力をお持ちなのだと思います
何事も到達するには年月と努力が欠かせないですね
未熟な自分 何もかもが雑でいい加減これではいつまでたっても足踏みですね
pochipochiさんの充実された日々にいろいろ教えられます
Commented by sternenlied2 at 2017-11-07 17:02
この南天の絵に使われてる紅がいいですね。
絵の具をそのまま使われるのですか、
それとも自分で何かと混ぜて、こんな紅を出されるのでしょうか。

全然泳げなかったのに。3年でもうこんなに泳げるようになった
PochiPochiさん、いまだにカナヅチの私は尊敬いたします。
それにしても、石の上にも三年というのは当たってますね♪
絵の教室で背中を押してくれたのは、あのブレーメンを一緒に
巡った方だったんですね^^
彼女はどんな絵を描かれるのかしらと関心持ちました。
Commented by haru_rara at 2017-11-07 17:18
見事な南天ですね。
こんな素敵な年賀状をもらった人は嬉しいでしょうねえ。
実は私はここ数年、オリジナルの年賀状を作るのがとても億劫になってしまって。
来年の年賀状は南天を描いた既製の絵葉書を用意したんですよ。
切手だけ犬張子の可愛らしい年賀切手にしましたが。

好きになるまで時間がかかる、というのは、そこまで努力を続けられたからですね。
私はまず好き嫌いがあって、好きなことしか続けていないので、いつまでたっても苦手なものが克服できません。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-11-08 09:49
☆ jarippeさん

おはようございます♪
今日は朝から雨。午後から絵の教室なので止んでほしいと願っています。

毎日行ったり来たり。
くよくよ悩むことも多いですが、前を向いてとなんとか意識しています。
今までこれたのも、いい友達がいたからかもしれないなんて思っています。
今になってやっとほんの少しですが、絵も水泳も好きになってきたかなと。
jarippeさんならきっと素晴らしい絵を描けるようになりますよ。
続けてくださいね!
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-11-08 10:26
☆ sternenliedさん

おはようございます♪
この紅色、いいでしょう?
多分、Van Gogh(オランダの絵の具・商標名)の331MDDER LAKE DEEP、
327 MDDER LAKE LIGHT、366 QUINACRIDOME ROSEを使ったのだ
と思います。全部、赤系統の色です。
イギリスの Windsor & Newton や日本のホルベイン(緑系の色が好き)も
よく使います。おもしろいもので太陽光線の強さ(?)によって同じ色名の
絵の具でも製造された国によって深みが違います。
私は、深みのある赤(?)のような場合、ヴァン・ゴッホを使う時が多いかな。
ロゴに使っている絵の赤色は、Winsor & Newtonのもの。
このために買いました(笑)
一個(固形の場合)、あるいは1本 250円ぐらいなので、画材屋さんで色を
探して見て回るのや試しに買うのも好きですよ。

ふふふ。やっと水泳が好きになってきたかもです。
バタフライ、ちゃんと泳げるようになったら気持ちいいだろうなぁと思います。
豪快で好きです。
スキーのウェーデルンで山の上から滑り降りるような気持ちだろうなぁと。
私はパラレルターンまでしかできませんが。

いや別の人です。絵の教室の人で今は同じカルチャーの違う教室で描いています。
ブレーメンを一緒に巡った人は、英語の仲間で川西駅まで私を諭して
引っ張っていってくれた人です。彼女は俳画を描きます。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-11-08 10:41
☆ haru_raraさん

ありがとうございます。
そういえば去年一生懸命描いていましたね。
実の数が多くて苦労しました。
でも一度は描きたかったのですよ (笑)

わぁ、残念!
わたしはharuさんのオリジナルな年賀状を頂きたかったですよ。

いや、haruさんだけじゃない。
好き嫌いがあり、嫌いなものに手を出さないというのは私も同じです。
できるだけやりたくないと。避けて通りたいと。
絵も水泳もそれほど好きではなかったです。特に水泳は。
でも、今まで続けてこれたのは、いい友人・仲間がいたからだと
今になって思いますよ。

haruさんの苦手なものとは?
さし迫って克服する必要性がないのなら、好きなものだけを追求すればいいのでは?
その方がずっと楽しい。
これからも(私にとって)魅力的な裂織りを続けられ、その作品を見せてくださいね。
楽しみにしています。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-11-08 10:49
☆ sternenliedさん

追加です。
友人Hさんの絵は↓に載っています。
ぜひ見てください。
http://lmhar.exblog.jp/27432436/
Commented by sternenlied2 at 2017-11-08 14:39
拝見しました。
Hさんの絵を見れて嬉しいです。
ありがとうございます。
桐の絵がお気に入りです。
それぞれの個性の現れた画風で楽しいですね。
お孫さんもすくすく元気に育ってるようで何よりですね。
本当、ヨーロッパを巡るズッコケ家族旅で
お見かけした娘さんの小さい頃にお顔が似ているようですね。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-11-09 07:14
☆ sternenliedさん

おはようございます♪
見てくださってありがとう。
彼女も喜ぶと思います。

桐の絵、私も好きです。
描いた人は全く知らないのですが、
Hさんの説明では日本画を描いていた人だそうです。
なんか色彩が柔らかくていいなぁと。
透明水彩ではなく顔彩で描いているのかなぁと思いました。

ねっt、似てると思われるでしょう?
私はひそかに思っていたのですが、先日泊りに来たときには
もっちゃん自身がそう言ってました(笑
目の感じが良く似ています。
リョウちゃんは(彼の)お父さんそっくりです。
Commented by asitano_kaze at 2017-11-13 22:07
なるほど、そうやってこつこつ積み上げてこられたのですね。
絵も水泳も車の運転も。
最初はあまり好きでなかった。むしろ気乗りがしなかった。
けれども、デッサンができるようになり絵の具も使えるようになって、欲がでてきた。
そしてこれだけの作品をなすことができるようになったのですね。
ナンテン、実も葉も大変でしたでしょう。
実のひと粒ひと粒がちゃんとそこにある必然性を感じます。
絵の描けない私が絵を描けるひとを羨ましく思うなんてとんでもないことです。
そこまでのぐにゃぐにゃ道を長いことかかって歩いて、はじめてできるようになられたのですね。
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-11-15 07:17
☆ asitano_kazeさん

おはようございます♪
何事も始めるきっかけはあったのですが嫌になることも多く、
若い時から“続けること“が一番苦手でした。
一旦は夢中になるのですが、後が続かないと。
私の場合、好きになるのに時間がかかりますね。

確かに。実も葉も多くて大変でした。
でも一度は描いて見たいと思っていたのです。
そしたら誰かがこの大きな、実がたくさんついているナンテンを
持ってきてくれたのでした。嬉しかったです。

いや、私はkazeさんの写真が羨ましいです。
どうしたらこのような写真が撮れるのかといつもじっと眺めてしまいます。
鳥は興味がなかったのに、だんだんと好きになってきました。
kazeさんのお陰です。
いつか鳥も描きたいですね。
北海道の手書きの絵葉書に鳥シリーズがあり、花シリーズより魅力的です。
風景のスケッチ画もすばらしいのがあります。
ありがとうございました。





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by PochiPochi-2-s | 2017-11-06 23:22 | 思い | Comments(11)

生きている喜びを感じられるように生活したい


by PochiPochi-2-s