たのしみが増えた日 - ゲルダ・ベングトソンの刺繍本 -

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青空と梅の花



「手芸が好きになったのはいったいいつの頃からだろうか?
注文していたゲルダ・ベングトソンの花図鑑の本が今日届く。待ちどおしいなぁ」

一昨日のこと。
洗濯ものを干しながらふっと思った。
真っ青な空を背景に 精いっぱい花びらを開いて咲いている梅の花がきれいで
洗濯物を干す手を止め、しばらく眺めていたときだった。
そして、自分の子供の頃を思い出していた。

小さい頃から何時も5歳年上の従兄弟のあとについて、負けじと一緒に遊んでいた。
セミ捕りや田圃の用水のため池などで。
そこは子供が遊ぶには危険なところで、
今のこの時代では、決して許してもらえそうにもないような場所だった。
池からかなりの落差のある下の用水路に水が流れ落ちる場所があり、そこから落ちると大怪我をするのはわかっていたが、"怖くないという勇気"を示す場所としては最適の場所だった。その場所できゃっきゃっと声をあげ、下に落ちないように両足を踏ん張って、自分より年上の人たちと遊ぶのは、本当におもしろく、心が踊るような気がしたものだった。私はそんな活発な女の子だった。
しかし、その反面、ひとりで"紙の着せ替え人形"で遊ぶのも大好きだった。
女の子と着物がセットになっているもの、お出かけの洋服セットがついているもの、おしゃれなカバンや靴がついているものなどいろんな種類があり、時々は母や祖母にねだって買ってもらい、やはり紙のお菓子の空き箱にしまい大事にしていた。
そんなある日、祖母が一生に一度の大旅行だと言って農協の団体旅行で東京見物に行き、お土産に、2歳年上の姉のような存在だった従姉妹と私に大きなミルク飲み人形を買ってきてくれた。何かしら都会のにおいがするように感じ、私たちは大喜びした。縫い物が好きだった従姉妹は、彼女の母親から切れ端の生地を貰って人形の服を縫い、私は母から貰った古い毛糸で人形のセーターやスカート、時にはワンピースまでをも編んでいた。今から思えば、この時が"手芸好き"の始まりだったように思う。

小学校高学年では手芸クラブに入り、大きなレッスンバッグにアップリケをしたり、スウェーデン刺繍を教えてもらったりした。この時が刺繍との出合であった。
中学校では家庭科の時間が大好きだった。先生は編み物が得意で、家庭科の時間にクロス針(一本針)の使い方を教えてくれて、毛糸の帽子をよく編んでいた。褒められると嬉しいもの。どんどん上達したものだった。いまでもクロス針は大好きだ。
大学に入り、クラブの初めての冬の合宿で毛糸の帽子がいることになった。
友人たちは登山用具店で買ってきていたが、私は自分で編んでみたかった。4本の棒針を使って山吹色の毛糸で編み、おまけにユニフォームのポケットに同じ毛糸で少し刺繍を施した。先輩はびっくりしていたが、私にはその様子がおもしろく、楽しいものだった。

「編み物や刺繍は小さい頃から好きだったんだなぁ」
改めてそう思った時、待っていた本が届いた。


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『クロスステッチで描く 花図鑑 - ゲルダ・ベングトソンのデンマーク刺繍』



以前、雑誌でゲルダ・ベングトソンの特集を読んだことがあった。
その時以来この人の刺繍に憧れ、いつか彼女の刺繍の図案を刺してみたいと思い続けていた。そんなある日、私のブログにゲルダさんの記事を書いた時、よく訪問させてもらうブログ友のechaloterreさん()がコメントで、このゲルダ・ベングトソンの野の花を刺繍することを勧めてくれて刺繍セットを注文できるサイトを教えてくれたのだった。



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"刺繍をしたい"という気持ちは前々からあった。
何冊かの刺繍の本が本棚に並んでいる。
今までにいつかはゆっくりと刺繍をしてみたいと思い買った本だった。
しかし、今の自分の生活を考えると、なかなか手が出せないでいた。
そんな気持ちでいたつい最近、偶然この本をみつけたのだった。
このゲルダ・ベングトソンの刺繍本はそれまで買ったほんとは全く違っていた。



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内容は想像していたとおりで、うれしい気持ちで満たされた。
何よりも嬉しいのは、刺繍作品とその図案が見開きで載せられていること。
作品ごとに、
「ああそうなんだ、こうすればいいのだ」と思いながらページをめくる楽しさ。
自然とほほ笑み、こころが弾む。

画家を志して学んだ経歴や植物への深い関心から生み出された彼女の刺繍。
本には、「水彩スケッチ → 方眼紙に置き換えて図案化 → 刺繍作品」の過程が
掲載されていたことも、私の気持ちをさらに嬉しくさせた。
「このようにすれば、自分で描いた絵もいつか刺繍にできるのではないか」
夢とも言えない、ぼや〜っととした思いが心に芽生えたのだった。
今はまだ刺繍をする時間のゆとりはないが、しばらくはこの本を楽しみながら、
"刺繍をしたいという気持ち"を ゆっくりと こころの中で熟成させたいと思った。

"アームチェア・ガーデニング"ならぬ"ロッキングチェア・エンブロイダリング"
といきましょう。

楽しみがまたひとつ増えた日だった。




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Commented by jarippe at 2017-02-13 17:11
今 刺繍をされる方が少なくなりましたね
細い糸で一針一針積み重ねていく作業
大変ですがとても優雅な感じですし仕上がったものは
素晴らしいと思います
子供のころ祖母と暮らしていていろんなことを暮らしの中で習いました
刺繍もその一つ 懐かしいです
でも クロスステッチはやったことがないのです
是非 ご自分の絵をステッチなさってくださいね

押し入れに刺繍糸が眠っています いろいろ眠っている押し入れ
何とかしなくちゃなりません
Commented by hanamomo08 at 2017-02-13 22:13
刺繍いいですね。
クロスステッチは少しずつ絵になってくのが楽しいですね、
私は子ども達が幼稚園に入るときそれぞれバックを作ったのを最後にやっていないような・・・・・。
母は手仕事が何でも得意だったと言うのに、私は外遊び専門でした。
Commented by echalotelle at 2017-02-14 05:08
梅の花がかわいいですね~♪
とてもいい本のようですね。
私はゲルダさんの本は一度も手にしたことがないのですが
ずっと眺めていたくなる気持ちがとてもよくわかります。
眺めているのも楽しいけれど、実際に刺繍していくともっと楽しいし、幸せな気持ちになれますよ~(*‘∀‘)

いつか少し時間が取れたときには、実際にリネンと針と花糸を手にして見るといいですね。実際に手を動かしてみると、なるほど!と意外と簡単に思えることもあると思いますよ。
まずは小さいものからね。気持ちが弾む春!えいっと始めちゃうのもいいかもしれませんね。(^_-)-☆
Commented by pallet-sorairo at 2017-02-14 08:08
私もこの本持っています。
そして、つい先日から
初めて「フレメの花糸」を使ってちくちくし始めました。
刺しやすく、マットな感じもなかなかいい雰囲気です。
ご自分の絵を糸に置き換える計画素敵。
楽しみですね♪
Commented by PochiPochi-2-s at 2017-02-14 20:59
☆ jarippeさん

まあ、おばあちゃんが刺繍をされていたのですか?
私の祖母は料理は上手だったけれど、刺繍はできなかったわ。
いろんなことをおばあちゃんに教えてもらえて、jarippeさんは幸せでしたね。
クロスステッチ、なんだか楽しそうですよ。
押入れの眠っている刺繍糸をつかって、jarippeさんも挑戦されてはいかがですか?



Commented by PochiPochi-2-s at 2017-02-14 21:10
☆ hanamomoさん

私もそうです。
ずいぶん長い間していないわと。
幼稚園バッグ、懐かしいです。
色々子供たちの好きなものをアップリケしたり、刺繍したりして作りましたね。
椅子の座布団カバーや上履き入れなどもそうやって作りました。
懐かしいです。

外遊び専門の活発なお嬢さん。
それはそれでよかったのでしょう。
お母様もそういうmomoさんを微笑ましく思って見てられたのだと思いますよ。

Commented by PochiPochi-2-s at 2017-02-14 21:17
☆ echalotelleさん

梅の花、一旦咲き出したら早いですね。
あらっ、そうだったのですか?
楽しいですよ、この本!

そう実際に刺繍して見たいなぁと思っているのですが。
当分は忙しくなりそうで、ちょっと無理かも。
えいって始められればなぁ〜



Commented by PochiPochi-2-s at 2017-02-14 21:20
☆ pallet-sorairoさん

まあ、パレットさんも始められたの?
焦るなぁ〜💦
私も始めたいのですが、当分時間がなさそう。
ちょっと忙しくなりそうなので。
この前のように少しづつでもアップして見せてくださいね。
楽しみにしています。
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by PochiPochi-2-s | 2017-02-13 13:10 | 趣味 | Trackback | Comments(8)

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