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秋の日の ヴィオロンの ためいきの

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今日は10月最後の日。
午前中は晴れ、午後から曇り、夕方には雨が降り出すというめまぐるしく変わった
天気にように、今日の私もかなり忙しかった。
午前中は水泳、昼食後すぐユーパックの荷造り(弟の奥さんミキコさんへの誕生祝い)と発送、その後夕方まで描きかけのヤマリンドウを描く。

途中、気晴らしに手に取った「すてきな あなたに 4」のなかに、
ヴェルレーヌの「落葉」を見つけ、懐かしさに思わず感慨にひたった。
10代の頃、この詩に憧れ、フランスに憧れ、フランス語を習いたいと思ったことも
あったなぁと。

「落葉」

秋の日の
ヴィオロンの
ためいきの
身にしみて
ひたぶるに
うら悲し。

鐘のおとに
胸ふたぎ
色かへて
涙ぐむ
過ぎし日の
おもひでや。

げにわれは
うらぶれて
ここかしこ
さだめなく
とび散らふ
落葉かな。

(ポール・ヴェルレーヌ 、上田敏・訳)

この詩が取り上げられた短いエッセイは、次のような文章で始まっていた。
〈気がついてみると、夜が長くなっています。あんなに太陽が燃えていた夏も、今はもう、うしろ姿しか見えません。こんな季節に、読みたくなる詩集があります。…………… 秋の気配がしはじめると毎年のように本棚からとり出す一冊。そのなかから、気に入りの一篇を書き抜いてみました〉

ほんとうにそうだなぁ。
気がつくと、昼間 日差しがいつの間にかリビングの壁まで届くようになっているし、夕日の沈むのが早くなり夜が長くなっている。
紅葉はまだまだだが、「ああ秋なんだ」とこの詩であらためて確認したような気になったのだった。


Commented by jarippe at 2016-11-01 06:34
秋の日の・・・・この詩 いいですね
フレーズが浮かぶ時があります
学校で記憶させられたのかしら
それともいいなーとおもって頭が覚えてくれていたのかしら
このような詩を感じながらもう一度読み直したいです
なぜか中原中也の詩もヒョイと出て来ます・・・・・

Commented by Deko at 2016-11-01 09:42 x
秋の情感がよくあらわされた詩ですね。訳は上田敏色々訳されていますね。なんとなく物悲しくなる季節陽が短いせいでしょうか。それでも太陽は燦々と部屋の中まで入り暖かさを運んでくれますね。寝室のベットはガラス戸を開け放っら太陽が一杯です。
Commented by namiheiii at 2016-11-01 09:47
ちょっとおセンチですね。何時までも若さを失わないというのは素晴らしい^^。
Commented by sternenlied at 2016-11-01 15:14
最近、偶然にもこの詩の色んな人によって日本語に訳されたものを
読む機会があったのですが、やはり、この
「秋の日の ヴィオロンの ためいきの。。。」で始まる
上田敏氏の訳が一番琴線に触れてきますね。
Commented by asitano_kaze at 2016-11-01 18:01
ノブドウのこのつややかな色づき、魅せますねぇ。
いよいよ秋が深まってきました。
秋はものを想わせますねぇ。
ヴェルレーヌは若い頃読み耽りました。
韻を含んだフランス語はきっと訳せない部分がたくさんあるだろうなぁと思ます。
Commented by echalotelle at 2016-11-01 21:42
Les sanglots longs
Des violonts
De l'automne
Blessent mon coeur
D'une langueur
Monotone.

これは、この詩の最初の部分のフランス語ですが、
上田敏の訳は、ヴェルレーヌ以上にヴェルレーヌの気持ちが若手いたんじゃないかと思うくらいに気持ちがこもっていますね。
上田敏のこの美しい言葉の感覚がなかったら、この詩は日本でこんなに有名になってなかったでしょうね。彼の訳詩集『海潮音』を私の積読の山に加えました♪
現代は「秋の歌」ですが、「落葉」という題にしたところも上田敏らしさでしょうね。

充実した忙しさですね。目が回らない程度に頑張ってくださいね。
時間がないだろうけれど、フランス語へ学習意欲も少し取り戻してみるのもいいかもしれませんね~~~(^_-)-☆
Commented by PochiPochi-2-s at 2016-11-02 18:55
☆ jarippeさん

この詩を知って、フランス語に憧れたものでした。
現実は…うふふです(笑)
多分むかし私たちの若かった頃、よく耳にしいてたのだと思います。
「山のあなたの空遠く…」の詩のように。
中原中也も好きでしたか?
Commented by PochiPochi-2-s at 2016-11-02 19:01
☆ Dekoさん

何故かこの詩が大好きだったのです!
フランス語はどこかへ飛んで行ってしまいましたが、
この詩だけは残っています。

晴れるとお日様がありがたいですね。
ほんと、暖かい日差しが部屋いっぱいに広がって暖かいです。
Dekoさんの家もよく太陽の陽が入るのですね。
すごく暖かいでしょう?
Commented by PochiPochi-2-s at 2016-11-02 19:09
☆ namiheiiiさん

ちょっとおセンチになりすぎましたか?
この詩を初めてフランス語で聞いた時、フランス語の美しさに魅せられました。
で、フランス語を学びたいと思ったものでした。
でもいつの間にか…です。
いや〜 気持ちだけは若いつもりですが、体がついていかなくなりつつあります😅
Commented by PochiPochi-2-s at 2016-11-02 20:23
☆ sternenliedさん

まそんなに多くに日本人がこの詩を訳しているのですか。
そうですね。
上田敏の訳しか知らないですが、心にグッと響く訳ですね。
翻訳っていうのは本当に難しいでしょうね。
特に詩に場合は。
Commented by PochiPochi-2-s at 2016-11-02 20:29
☆ asitano_kazeさん

この時期のノブドウ、本当にいい色をしていますね。
大好きです。

若い頃のasitano_kazeさんってどのような人だったんだろう。
ヴェルレーヌを読み耽けったとは!
フランス語ができるのですか?


Commented by PochiPochi-2-s at 2016-11-02 20:40
☆ echalotelleさん

日・仏両方がわかるechaloterreさんには、私たち以上に上田敏の訳が
名訳であるとわかるのでしょうね。
いいなぁ〜、両方の言葉がわかって。
『海潮音』を積読の山の一冊に加えられましたか!
手元に置いて、気が向くままに読みたいときに読むというのが一番かな。

フランス語学習。
遠い昔の夢だわ。
フランス語もダメ、ドイツ語(第二外国語)も忘れてしまった…
英語だけなはなんとか?
😅ものですが…

今日もちょっとだけ色を塗りました。
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by PochiPochi-2-s | 2016-10-31 23:10 | 読書 | Comments(12)

生きている喜びを感じられるように生活したい


by PochiPochi-2-s