今日は、久しぶりの神戸散歩へ。
朝起きると雨が降っていたが、幸運なことに天気予報が少しはずれ、
出かける時にはほぼ降り止んでいた。
チューリッヒ美術館展で ホドラーの『日没のレマン湖』の絵に魅了され、
今回ぜひとも、兵庫県立美術館で開催中のホドラー展を見たいと思っていた。
《日没のレマン湖・チューリッヒ美術館展》
ホドラーとは、一体どういう画家なのだろうか?
サンモリッツで観たセガンテイーニなら知っているが、
ホドラーは全く知らなかった。
初めて聞く名前だった。
説明によると、
フェルディナント・ホドラー(1853-1918)。スイスを代表する画家。
個性的な群像表現による、装飾的かつ象徴主義的な作風によって、19世紀末から20世紀にかけてのいわゆる「世紀転換期」の時代が持つ不安に満ちた雰囲気を色濃く描き出した。一方でホドラーの描くスイスの風景は、自然を明確に秩序立てた装飾的な傾向を示してる。
《今回の開催目的》
1864年に日本とスイスとの間で修好通商条約が結ばれてから150年を記念して、スイス大使館と首都ベルンにあるベルン美術館の全面的な協力を得て、日本国内では約40年ぶりに開催。精神性の高いホドラーの作品は、混迷した現代の人々、とりわけ阪神・淡路大震災から20年を経て力強く復興してきた兵庫県民に、新たな関心と感銘を呼び起こすものと期待。
また別の説明では、
ホドラーは、世紀末の象徴主義に特有のテーマに惹かれる一方、身近なアルプスの景観をくりかえし描きました。また、類似する形態の反復によって絵画を構成する「パラレリズム」という方法を提唱したホドラーは、人々の身体の動きや自然のさまざまな事物が織りなす、生きた「リズム」を描き出すことへと向かいました。今回の展覧会は、ホドラーの画業をたどりながら、世紀転換期のスイスで生まれた「リズム」の絵画を体感する場ともなるでしょう。
《オイリュトミー》
《解説より》互いに似たところがありながら、少しずつ違った身ぶりを見せる4人の女性。彼女らは前進しているようにも、踊っているようにも見えます。奥行きを欠いて上方へ広がる地面には、豊穣や美を暗示するポピーの花が無数に咲いています。女性の身体がリズミックに連鎖するこの構図は、先立って制作された《オイリュトミー》と対をなすもので、ホドラーによる「生」のイメージを視覚化しています。
《感情Ⅲ》
《解説より》互いに似たところがありながら、少しずつ違った身ぶりを見せる4人の女性。彼女らは前進しているようにも、踊っているようにも見えます。奥行きを欠いて上方へ広がる地面には、豊穣や美を暗示するポピーの花が無数に咲いています。女性の身体がリズミックに連鎖するこの構図は、先立って制作された《オイリュトミー》と対をなすもので、ホドラーによる「生」のイメージを視覚化しています。
なんとも不思議な絵だったが、説明されて初めて理解できた。
《トゥーン湖とニーセン山》
《シェーブルから見たレマン湖》
《白鳥のいるレマン湖とモンブラン》
《ミューレンから見たユングフラウ山》
彼の描くレマン湖やスイスの山、自然の絵に惹きつけられた。
なんとも言えない色彩の美しさに何かしら惹かれるものを感じる。
雨模様の日の午前中だったので、
予想どうり人は少なく、ゆっくり絵を鑑賞できたのは嬉しかった。
好きな絵の前に佇み、他人に邪魔されずに、気のすむまでその絵を見る
ことができるという幸せな時間だった。
三宮まで行き、ランチを食べ、いつもの如く元町商店街をぶらつき
夕方帰宅。少し肌寒く感じる一日だったが、気分は高揚し心は温かかった。
豊かな時間を過ごせた。
*何枚かの写真は、県立美術館のホームページから借りました*