朝から 先週末 植え込んだヴィオラの世話をしていた。
「りょうちゃんのお昼寝の後、S中央公園に行こうと思ってる。
公園の駐車場で待ち合わせする?」
娘からのメール。
この公園は 木や芝生がたくさんあって本当に美しい。
桜やナンキンハゼの赤、セコイアの黄色など、紅葉の彩りが素晴らしい。
散歩する人、ランニングする人、犬の散歩の人等多くの人が行き交う。
まるで外国の公園を思い出させるような雰囲気だ。
突然、イギリスのキューガーデンを思い出した。
《キューガーデン》
今から5〜6年前、友人のラヴィニアを訪ねて、ロンドンに10日余滞在した。
ぜひ訪れたかったキューガーデン、
なかでも、その一角にあるギリシャ風建築のマリアン・ノースギャラリー。
絵画832点が展示されている。
《マリアン・ノースギャラリー》
ずいぶん昔、雑誌「私の部屋ビズ」に、次のような記事が載った。
『花を求めて大航海』・女性画家の優雅な冒険
【雑誌ビズの記事から】英国が最も優雅で、ダイナミズムにあふれ、世界に君臨していた19世紀。ヴィクトリア時代のその華麗さとスケール感を正に具現したような女性がいました。1人で世界の海を渡り、旅先で花々を描き続けた画家、マリアン・ノース。彼女を冒険へと駆り立て続けた情熱は、まだ見ぬ花へのあくなき好奇心でした。
偶然 この記事を見つけたのは、「野の花の絵」を習い始めて間もなくだった。12〜3点の絵とギャラリーの写真が載っていた。色鮮やかな花や木、風景。一種独特な構図、筆使い、繊細でありながら、大胆。すぐに魅了されてしまった。
「いつかイギリスに行くことがあったら、まず最初に、このギャラリーを訪れたい」心の中でいつもそう思っていた。
【記事より】ギャラリーの内部。マリアン自身がアレンジした展示室には、はっきりとした色と大胆な構図の絵がびっしりと並んでいて、まるで大きな切手帳。周囲の木部には彼女が外国から持ち帰ってきた木が使われている。
《ギャラリーの内部》
ギャラリーの中に入った瞬間、言葉を失った。
息ができないくらいだった。魅入ってしまった。
「何という…」後が続かなかった。
どれくらいの時間、その部屋にいただろうか?なかなか、立ち去ることはできなかった…
私もいつかこのような絵が描けたらなあ!
10月半ば、キューガーデンの木々は、美しく紅葉していた。
もう一度ぜひここを訪れたい。花が溢れるように咲いている時がいい。春かな。
思い出深いロンドンの10日余だった。
「おばあちゃんムニャニャムニャニャ…」「だっこ?」二タッ!両手を伸ばしてきたりょうちゃん。はっと、現実に戻った。